社交不安障害の治療形態の特異性の解明

• 研究課題/領域番号: 23730677
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 基金
• 研究分野: 臨床心理学
• 研究機関: 武蔵野大学 (2013-2014); 東海学院大学 (2011-2012)
• 研究代表者: 城月 健太郎 武蔵野大学, 人間科学部, 講師 (50582714)
• 研究期間 (年度): 2011-04-28 – 2015-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2014年度)
• 配分額: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円); 2013年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円); 2012年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円); 2011年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
• キーワード: 社交不安障害 / 認知行動療法 / 不安 / エクスポージャー / 認知バイアス / 情報処理 / バイアス / 不安障害 / 臨床心理学 / 認知 / 介入 / プログラム

研究成果の概要

本研究の目的は，社交不安障害の心理学的介入である認知行動療法に関して，その形態に着目し，個人療法と集団療法での効果の比較検討を行うことが目的であった。まず，基礎的な検討を行った結果，社交不安障害の症状には，コストバイアスや注意バイアス，不安のコントロール感などの認知的要因の関与が明らかにされた。また，社交不安障害患者を対象とした認知行動療法プログラムの効果検討の結果，個人療法プログラムと集団療法プログラムには，明確な違いが見いだされなかった。一方，双方のプログラムで症状の改善が認められた。以上をもとに，プログラムの利用や適応について考慮する必要性が指摘された。

研究成果

• [雑誌論文] 社交不安におけるコストバイアスと不安のコントロール感の関係性 (2014)
  • 著者名/発表者名: 城月健太郎
  • 雑誌名: 健康心理学研究 巻: 27 ページ: 148-154
  • NAID: 130004709149
  • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] The preliminary study of individual cognitive behavior therapy for Japanese patients with social anxiety disorder. (2014)
  • 著者名/発表者名: Shirotsuki, K., Kodama, Y., & Nomura, S.
  • 雑誌名: Psychological Services 巻: 11 号: 2 ページ: 162-170
  • DOI: 10.1037/a0034781
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] ビデオ映像に対するネガティブな解釈およびポジティブな解釈と社交不安の関係 (2013)
  • 著者名/発表者名: 城月健太郎
  • 雑誌名: 武蔵野大学心理臨床センター紀要 巻: 13 ページ: 1-9
  • NAID: 120005842321
• [雑誌論文] 話場面の不安を主訴とする社交不安障害患者に対する集団認知行動療法の一事例 (2013)
  • 著者名/発表者名: 城月健太郎
  • 雑誌名: 東海心理臨床研究 巻: 8 ページ: 3-8
• [雑誌論文] 不安のコントロール感に関する基礎的検討―社交不安障害の観点から― (2013)
  • 著者名/発表者名: 城月健太郎・児玉芳夫・野村忍・足立總一郎
  • 雑誌名: 心身医学 巻: ５３ ページ: 408-415
  • NAID: 110009603905
  • 査読あり
• [雑誌論文] 集団認知行動療法への参加をもとに復職支援を進めた社交不安障害患者の一事例 (2013)
  • 著者名/発表者名: 城月健太郎・高井昭裕・足立總一郎・塩入俊樹・野村忍
  • 雑誌名: 認知療法研究 巻: 6 ページ: 55-68
  • NAID: 40019863536
  • 査読あり
• [雑誌論文] The effects of cost bias on social anxiety and depression symptoms. (2012)
  • 著者名/発表者名: Shirotsuki, K., & Nomura, S.
  • 雑誌名: International Journal of Cognitive Therapy 巻: 5 号: 1 ページ: 77-85
  • DOI: 10.1521/ijct.2012.5.1.77
  • 査読あり
• [雑誌論文] 社交不安障害の認知行動療法の展望 (2012)
  • 著者名/発表者名: 城月健太郎
  • 雑誌名: 東海心理臨床研究 巻: 7 ページ: 22-31
• [雑誌論文] 社交不安障害における認知行動モデルとHPA系 (2012)
  • 著者名/発表者名: 城月健太郎
  • 雑誌名: 精神科 巻: 21 ページ: 574-577
• [雑誌論文] 社会不安に対するコストバイアスと不合理な信念の関連 (2012)
  • 著者名/発表者名: 城月健太郎・野村忍
  • 雑誌名: 心身医学 巻: 52 ページ: 229-236
  • NAID: 110009418966
  • 査読あり
• [雑誌論文] スピーチ場面におけるコストバイアスが不安感情と自己評価に与える影響 (2012)
  • 著者名/発表者名: 城月健太郎・野村忍
  • 雑誌名: 認知療法研究 巻: 5 ページ: 63-71
  • NAID: 40019862876
  • 査読あり
• [雑誌論文] ビデオ観察と認知的介入からなるビデオフィードバックがスピーチ課題の自己評価に与える影響 (2011)
  • 著者名/発表者名: 城月健太郎・笹川智子・野村忍
  • 雑誌名: 認知療法研究 巻: 4 ページ: 37-45
  • NAID: 40019868743
  • 査読あり
• [雑誌論文] 社交不安障害における情報処理バイアス (2011)
  • 著者名/発表者名: 城月健太郎・野村忍
  • 雑誌名: 認知療法研究 巻: 4 ページ: 130-139
  • NAID: 40019863131
  • 査読あり
• [雑誌論文] 社交不安者のスピーチパフォーマンスに関する他者評価 (2011)
  • 著者名/発表者名: 城月健太郎
  • 雑誌名: 東海学院大学紀要 巻: 5 ページ: 107-111
  • NAID: 110009421621
• [学会発表] 社交不安障害における注意バイアスに関する反応性の違い (2014)
  • 著者名/発表者名: 城月健太郎・川副暢子・児玉芳夫・足立總一郎・塩入俊樹・野村忍
  • 学会等名: 日本認知療法学会
  • 発表場所: 大阪国際会議場
  • 年月日: 2014-09-06
• [学会発表] 不安障害に関する行動医学的研究 (2012)
  • 著者名/発表者名: 熊野宏昭・吉内一浩・菊池裕絵・城月健太郎・坂本典之・鈴木伸一
  • 学会等名: 第4回不安障害学会
  • 発表場所: 早稲田大学
• [学会発表] The effect of speech exposure with cognitive intervention to cost bias in SAD patients. (2011)
  • 著者名/発表者名: Shirotsuki, K., Kodama, Y., & Nomura, S.
  • 学会等名: Plenary meeting of the International Society for Research on Emotion
  • 発表場所: Kyoto, Japan
• [学会発表] 不安のコントロール感を測定する質問紙の開発 (2011)
  • 著者名/発表者名: 城月健太郎
  • 学会等名: 第23回日本健康心理学会
  • 発表場所: 早稲田大学
• [学会発表] 運転中の怒り尺度作成の試み (2011)
  • 著者名/発表者名: 中井あづみ・三輪珠美・藤原志保・山本智也・城月健太郎・井澤修平・根建金男
  • 学会等名: 第75回日本心理学会大会
  • 発表場所: 日本大学
• [学会発表] 両親の養育態度と愛着スタイルが不安感受性に与える影響 (2011)
  • 著者名/発表者名: 不破崇晴・西村日出香・城月健太郎・福井義一・宮本邦雄
  • 学会等名: 第75回日本心理学会大会
  • 発表場所: 日本大学
• [学会発表] 社交不安障害の情報処理バイアスと治療プログラム (2011)
  • 著者名/発表者名: 城月健太郎
  • 学会等名: 第75回日本心理学会大会
  • 発表場所: 日本大学
• [学会発表] 効果的な認知変容とそのプロセス
  • 著者名/発表者名: 城月健太郎・山本隆一郎・伊藤大輔・中尾睦宏
  • 学会等名: 第13回日本認知療法学会
  • 発表場所: 帝京平成大学
• [学会発表] Self-Image in Social Anxiety: Its Function and Intervention.
  • 著者名/発表者名: Chen, J., Kwon, J., Yoshinaga, N & Shirotsuki, K.
  • 学会等名: The 4th Asian Cognitive Behavior Therapy Conference
  • 発表場所: Teikyo Heisei University
• [学会発表] 社交不安における不安のコントロール感の機能
  • 著者名/発表者名: 城月健太郎
  • 学会等名: 第77回日本心理学会大会
  • 発表場所: 札幌コンベンションセンター
• [学会発表] The change of self- and others-ratings for speech perception after speech exposure ofthe individual cognitive behavior therapy for Social Anxiety Disorder.
  • 著者名/発表者名: Shirotsuki, K., Kodama, Y., & Nomura, S.
  • 学会等名: The 10th International Congress of Behavioral Medicine
  • 発表場所: Hungary, Budapest.
• [学会発表] 見捨てられスキーマとセルフ・モニタリングが自己への攻撃性に及ぼす影響
  • 著者名/発表者名: 北川三沙代・城月健太郎・福島裕人
  • 学会等名: 第76回日本心理学会大会
  • 発表場所: 専修大学
• [学会発表] Enhanced increase in cortisol/DHEA ratio under prolonged stress in individuals with irritable bowel syndrome.
  • 著者名/発表者名: Sugaya, N., Izawa, S., Saito, K., Shirotsuki, K., Nomura, S., Shimada, H., & Ikeda, K.
  • 学会等名: The 42nd Annual ISPNE Conference
  • 発表場所: New York, USA.
• [図書] 社交不安障害における個人認知行動療法プログラム (2012)
  • 著者名/発表者名: 城月健太郎
  • 総ページ数: 229
  • 出版者: 風間書房