この研究目的の一つは,あるパラメータを含む偏微分方程式が与えられたとき,そのパラメータが偏微分方程式の解にどのような影響を及ぼすかについて調べることである.本研究期間では,振動数を含むような方程式の係数決定逆問題の安定性評価に重点を置き研究を進めた.その結果,音響方程式やシュレディンガー方程式の係数決定逆問題に対し,ある安定性評価を得ることができた.この得られた安定性評価は,振動数を大きくしたときに安定性が良くなることを示唆しているものである.但し,この評価が最良かどうかについてはまだ不明であるため,今後引き続き解析していきたいと考えている.
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