研究課題
若手研究(B)
本研究の目的は、ミリ波帯の分子輝線観測によって、分子雲クランプ形成から大質量星形成に至るタイムスケールを観測的に明らかにすることである。野辺山45m望遠鏡を用いた観測の結果、大質量分子雲クランプの重水素濃縮度(DNC/HNC)は小質量星のそれに比べ有為に低いことがわかった。さらに、モデル計算との比較を行った結果、大質量星なしコアのタイムスケールはseveral104年以下であることがわかった。また、赤外線の観測では同じような進化段階に見える天体でも、重水素濃縮度の異なる天体があることもわかった。このことは、初期状態の違いを反映していると考えることができる。さらに、単一鏡の観測で重水素濃縮度が最も低かった天体をALMAを用いて観測した結果、天体内部では既に小質量星の形成が活発におきていることがわかった。このことは、小質量星は大質量分子雲クランプの形成のかなり初期に内部で生まれることを示唆している。
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すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (9件)
Proceedings of New Trends in Radio Astronomy in the ALMA Era
巻: 1
The Astrophysical Journal
巻: Volume 747 ページ: 140-140
巻: 747 号: 2 ページ: 140-149
10.1088/0004-637x/747/2/140