配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2012年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2011年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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研究概要 |
本研究では 「ストレスホルモンプローブの開発と高輝度化、及び生体・心筋組織への応用」を目標にしたものであり、新たな人工生物発光酵素の樹立、高性能ストレスホルモンプローブの開発、生体・心筋イメージングに至るまで多彩な研究を遂行できた。 このように材料から応用まで研究開発の連鎖反応を起こしたことによって、当初の目標を上回る爆発的な成果を得ることができた(業績欄参考:論文10報(筆頭, 交信著者)、研究発表15件(筆頭)、英語単行本2冊(分担執筆)等)。本研究期間中、(1)従来の最高輝度発光酵素(深海フランクトン由来)より10倍程度明るくて、発光安定性の優れた生物発光酵素に成功した(例:Kim et al. Anal. Chem., 2011, 83, 8732)。また、(2)全く新しい人工発光酵素を樹立しartificial luciferase (ALuc)と名付けた(例:特願2012-237043)。この特許は、産総研の中で「特許1類(上位3%以内)」として分類され外国出願も決定されている。(3)また新規ストレスホルモン可視化プローブの開発と分子設計改良により以前より約10倍程度検出感度が向上した。 更に約15人の健常人の唾液からストレスホルモンを計測することに成功した (例、Kim et al. Bioconjugate Chem., 2011, 22, 1835) 。 (4)更に発光性の心筋組織の樹立に成功しており(参考図右段の真ん中)、他の生体イメージングや専用のスライド式発光計測装置の開発にも成功した。 (5)これらの一連の研究成果を踏まえ、本技術の普及のために多数の原著論文、レビューや進歩総説を発表した。これらの研究成果は、大局的には、人への生体影響の作用機序の解明、個人の感受性の差に基づく評価、動物個体に苦痛を与えない化学物質評価法の構築などに貢献する。また、波及効果としては、化学物質の安全性評価だけでなく、創薬分野への応用も強く期待できる
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