研究課題/領域番号 |
23760071
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
応用物理学一般
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研究機関 | 公益財団法人佐賀県地域産業支援センター九州シンクロトロン光研究センター (2012) 九州シンクロトロン光研究センター (2011) |
研究代表者 |
金安 達夫 公益財団法人佐賀県地域産業支援センター九州シンクロトロン光研究センター, 加速器グループ, 副主任研究員 (90413997)
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研究期間 (年度) |
2010 – 2012
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研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2012年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2011年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | 電子蓄積リング / レーザーコンプトン散乱 / 運動量アクセプタンス / 加速器 |
研究概要 |
本研究では電子蓄積リングにおける逆コンプトンガンマ線の生成と電子損失モニターを組み合わせ,電子蓄積リングの運動量アクセプタンスを直接的に評価する手法の開発を進めている.平成24年度には前年度までの調整試験の結果を踏まえ,レーザー集光光学系の構築によるコンプトン散乱イベントレートの向上と電子損失モニターの高感度化を進めた. レーザー光を電子ビームとの相互作用領域に集光することで,コンプトン散乱のイベントレートは数倍の向上が見込まれている.集光位置及びレーザー光軸の微調整によりガンマ線の強度は前年度に比べ数倍増加しており,集光の有用性は確認された. 一方,電子損失モニターの開発研究では,高感度測定を実現するため放射光検出部に新たに光電子増倍管を採用した.また検出器への入射光量の増強とSN改善のため,既設の放射光輸送光学系の改良や単バンチ蓄積を利用した計測回路への時間ゲート処理を施した.極小蓄積電子数における光子計数の結果,単一電子損失と推定される強度変化が観測されたが,単一電子損失イベントを確実に判断するためにはより長時間の測定による検証が必要とわかった.今後も逆コンプトン散乱由来の電子損失の観測へ向けた調整を継続する.また本研究で開発した極小蓄積電子数の計測技術やファイバーレーザーによる逆コンプトンガンマ線の生成を活用して,蓄積リングの真空状態に関する研究や電子ビームサイズの評価,蓄積リングの全エネルギー範囲におけるビームエネルギー測定など,新たな方向性の実験研究も考案し予備的な成果を得た.
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