研究課題/領域番号 |
23760191
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
熱工学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
西山 貴史 九州大学, 工学研究院, 助教 (80363381)
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研究期間 (年度) |
2011 – 2012
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研究課題ステータス |
完了 (2012年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2012年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2011年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | マイクロ・ナノスケール伝熱 / 熱ダイオード / 組成傾斜 / 薄膜 / 高重力場 / レーザーアブレーション |
研究概要 |
2 次元熱ダイオードの実現に向けて、MEMS 技術により Si 窒化膜のみを残した架橋状態とした基板の上に組成傾斜薄膜を作製し、可能な限り基板の影響を小さくすることにより、薄膜の面内熱伝導率を正確に計測することを検討した。窒化膜の厚さは 100 nm 以下であり、サンプルの膜厚 500 nm~1 um に対して熱的に十分薄いため、薄膜の熱伝導率計測にはほとんど影響を及ぼさない。また、Si 酸化膜よりも窒化膜のほうが強度に優れており架橋構造形成に適している。 架橋構造は Si 酸化膜付きのウェハーの MEMS 加工により、センサーおよびヒーターとして使用できる Pt 細線を用いた。 Pt 薄膜は厚さ 50 nm、幅 10um の細線を基本とし、フォトリソグラフィーとリフトオフ法によって作製できる。これは面内の 2 方向の熱伝導率計測を容易に行える構造となった。熱ダイオードを構成する組成傾斜薄膜の作製には、研究代表者らが考案した重力場支援レーザーアブレーション法(GAPLA)を用いた。約 5,000 G の高重力場を高速回転によって発生し、レーザーアブレーションによる製膜と組み合わせて組成傾斜薄膜を作製した。その材料の質量勾配による熱整流作用を調査するのが本研究の目的であった。最終年度には熱整流効果の発現が予測される軽い元素と重い元素の組み合わせとして、B-Bi の組成傾斜薄膜の作製実験を行った。重い元素である Bi リッチ側と、より軽い B リッチ側が生成され、理論的には B → Bi よりも、Bi → B への熱伝導のほうが大きくなることが予想されたが、結果としては軽元素である B の薄膜への残留量の制御が困難であり、熱整流の実現には至っていない。しかしながら、本研究の過程において得られた Si-Fe 系をはじめとする種々の組成傾斜薄膜に関する知見は今後の研究に大いに役立つものであった。
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