研究概要 |
クモヒメバチ属群に関して3つの分子マーカー(COI, 28S, EF1α)を利用して、最尤法およびベイズ法により系統解析を行った結果、本群は3つのクレードに分けられた。クレードIにはPiogaster, Schizopyga, Brachyzapusなど、産卵室や漏斗網をつくるクモの寄生者が含まれる。クレードIIにはそれ以外の、空中に網を張るクモを利用するクモヒメバチが含まれ、さらにAcrodactyla、 Megaetaira等から成るクレードと、それ以外に分けられた。寄主行動の操作は各クレードにおいて観察されたが、その様式は異なり、それぞれ固有の寄主操作が獲得されたと考えられた。
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