研究課題
若手研究(B)
本研究課題の目的は、人工授精(AI)施行後10日以内の妊娠初期に起こる母体の変化(血液中と生殖器中)を明らかにし、胚移植(ET)時の妊娠認識を補助することで受胎率の向上を試みることであった。しかしながら、解析が進むに連れ、胚がインターフェロン・タウを分泌する以前では、母体の子宮における遺伝子発現の変化は認められないことが分かったため、当初の予定を変更せざるを得ず、着床周辺期における新規妊娠認識物質の探索を目的とした。本研究では、以下の様な成果が得られた。invitroでウシの着床過程を再現できる培養系を構築した。また、その時に使用する子宮上皮細胞の不死化細胞を樹立した。また、EGFが着床過程の超初期に分泌されることが重要であることもinvitro共培養系から分かった。このようにinvitro着床評価系は、どの因子が着床に重要かを判断することができるだけでなく、新規の妊娠補助剤を探索するのにも有用な方法である。
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