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薬剤による毒性発症に関わる因子としてのミトコンドリア内への担体介在性輸送

研究課題

研究課題/領域番号 23790173
研究種目

若手研究(B)

配分区分基金
研究分野 医療系薬学
研究機関千葉大学

研究代表者

設楽 悦久  千葉大学, 大学院・薬学研究院, 准教授 (00306656)

研究期間 (年度) 2011 – 2012
研究課題ステータス 中途終了 (2011年度)
配分額 *注記
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2012年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2011年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
キーワードミトコンドリア / トランスポーター / OCTN1 / フェンホルミン / アミオダロン / トログリタゾン
研究概要

ミトコンドリア障害を引き起こすことが知られている抗糖尿病薬フェンホルミンのミトコンドリアへの取り込みについて、臓器間で差が認められ、肝臓ミトコンドリアでは心臓に比べて高い取り込みが認められた。肝ミトコンドリアでの取り込みは各種化合物によって阻害されることから基質認識性の広い輸送担体によって取り込まれることが示唆された。しかしながら、典型的な有機カチオンであるテトラエチルアンモニウム(TEA)の取り込みとは異なる輸送担体が関与することが示された。高い取り込みが認められる肝ミトコンドリアでは、心臓ミトコンドリアに比べてフェンホルミンによる毒性の程度が高いことが示され、ミトコンドリアトランスポーターの毒性への関与が示された。マウスにおいて、フェンホルミンのミトコンドリア内取り込みに対して、有機カチオン/カルニチントランスポーター1(OCTN1)が関与することが示された。
有機アニオン性化合物の取り込みについて検討を行ったところ、典型的な有機アニオン性化合物であるエストロン3硫酸(E1S)においては、肝臓、腎臓、脳、心臓の各ミトコンドリアにおいて飽和性輸送が認められ、臓器間差があることが示された。脳においては特に高親和性であることを除くと、いずれの臓器においても輸送担体との親和性は近い値であった。
抗不整脈薬アミオダロンのミトコンドリアへの輸送はE1Sによって阻害され、そのミトコンドリア毒性もE1Sの存在下において抑制された。また、抗糖尿病薬トログリタゾンのミトコンドリアへの輸送は、E1Sの他、ケトコナゾール、ベラパミルなどによっても阻害され、その毒性についても、これらの化合物存在下において抑制された。トログリタゾンでは、ミトコンドリア内への取り込みを阻害する化合物によって、毒性の軽減が見られたことより、ミトコンドリアトランスポーターの毒性への関与が示された。

報告書

(2件)
  • 2011 実施状況報告書   実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] Involvement of OCTN1/Octn1 in phenformin-induced mitochondrial toxicity

    • 著者名/発表者名
      菊田奈津子、設楽悦久、則岡美咲、中道範隆、加藤将夫、堀江利治
    • 学会等名
      日本薬物動態学会第26年会
    • 発表場所
      広島県広島市
    • 関連する報告書
      2011 実施状況報告書
  • [学会発表] Uptake of organic anions in rat mitochondra isolated from different tissues

    • 著者名/発表者名
      藤野亮、設楽悦久、堀江利治
    • 学会等名
      第5回次世代を担う若手医療薬科学シンポジウム
    • 発表場所
      愛知県名古屋市
    • 関連する報告書
      2011 実施状況報告書
  • [学会発表] ミトコンドリア内への薬物取り込み機構およびその毒性発現への関与

    • 著者名/発表者名
      設楽悦久、則岡美咲、菊田奈津子、藤野亮、中道範隆、加藤将夫、堀江利治
    • 学会等名
      日光シンポジウム
    • 発表場所
      栃木県日光市
    • 関連する報告書
      2011 実施状況報告書

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公開日: 2011-08-05   更新日: 2019-07-29  

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