研究概要 |
モリブデン(Mo)含有酵素であるaldehydeoxidase(AO)およびxanthineoxidase(XO)は、発育に伴って、その活性・タンパク発現量が変動した。さらに、AOおよびXO活性とMocofactorSynthesis(MOCS)protein発現量の間に良好な相関が認められた。AllopurinolはAO、XOによって代謝されることが報告されている。従って、発育に伴うAOとXO活性変動がallopurinol代謝に及ぼす影響を検討した。併せて、allopurinolの薬理作用であるXO阻害効果の変動についても検討した。XO阻害効果は、ratioofxanthine(RX値):xanthine/(xanthine+hypoxanthine)にて評価した。Allopurinol酸化代謝活性は、3週齢:1.69nM/60min/mgprotein,6週齢:8.93nM/60min/mgproteinであった。また、発育に伴い、XO活性の低下が認められた(RX値3週齢:0.76,6週齢:0.56)。これらの結果は、代謝物であるoxypurinol増加に起因するものである。次に、febuxostat(XO特異的阻害剤)、raloxifene(AO特異的阻害剤)を用いて、allopurinol酸化活性におけるAO寄与度(%ofcontrol)を検討した。3週齢におけるAO寄与度は18.0%、6週齢は80.7%であった。Allopurinol代謝におけるAOの寄与度は、発育に伴い、大きく異なることが示された(3週齢:18.0%,6週齢:80.7%)。
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