研究課題/領域番号 |
23790341
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
医化学一般
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
小椋 正人 福島県立医科大学, 医学部, 助教 (10548978)
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研究期間 (年度) |
2011 – 2012
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研究課題ステータス |
完了 (2012年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2012年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2011年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | シグナル伝達 / プロテオーム / チロシンキナーゼ / ミトコンドリア / エネルギー代謝 / 活性酸素種 / 電子伝達系 / 複合体 |
研究概要 |
c-Srcは、増殖、分化、生存といった細胞の根源的機能に関与する非受容体型チロシンキナーゼである。本研究では、エネルギー代謝支配因子であるミトコンドリア内c-Srcの活性制御に関与する新規相互作用タンパク質の同定と機能解析を目的とする。血清含有培地に比べ酸素消費能の顕著な減少が観察された血清飢餓培地条件下で培養したT98G細胞からスクロース密度勾配法を用いてミトコンドリアを回収し、以下の解析結果を得た。(1)血清飢餓条件においてミトコンドリアc-Srcキナーゼ活性が減少した。(2)ミトコンドリアc-Src複合体構成が顕著に変化した。(3)プロテオーム解析を行い、相互作用量が減少するタンパク質としてAT P 5 A1を同定した。(4)AT P 5 A1を過剰発現させると、Srcキナーゼ活性および酸素消費能が増加した。これらの結果は、細胞質とは異なるミトコンドリア特有の環境下における新規のc-Src活性制御機構の存在を示すものである。ミトコンドリアのエネルギー産生異常は、脳筋症や肥満症および2型糖尿病をはじめとするエネルギー代謝疾患の原因になりうることから、本成果が新薬開発の現場に新しい戦略を与えると期待される。
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