研究課題/領域番号 |
23790549
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
免疫学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
瀬戸口 留可 京都大学, 医学研究科, 特定准教授 (50415204)
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研究期間 (年度) |
2011 – 2012
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研究課題ステータス |
完了 (2012年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2012年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2011年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 免疫学的記憶 / 免疫記憶 |
研究概要 |
メモリーCD8T細胞の存在数を生体内で維持する外因性因子の1つとしてCD4T細胞によるヘルプが報告されていたが、我々は、MHCクラスII欠損マウスにおいてメモリーCD8T細胞が生存を維持できないのは、CD4T細胞が欠損しているためではなく、MHCクラスII分子を欠損している細胞の機能異常であることを明らかにした。本研究ではこのメカニズムを明らかにするために、どの細胞が発現するMHCクラスIIが重要かを検討した。まず非血球系と血球系で発現するMHCクラスII、どちらがメモリーCD8T細胞の恒常性に重要かを、骨髄キメラを用いて検討したところ、非血球系は必須ではないことが明らかになった。さらにB細胞およびMHCクラスII欠損マウスを用いた骨髄キメラによりB細胞が発現するMHCクラスIIも必須ではないことを見出した。以上の結果より樹状細胞またはマクロファージが発現するMHCクラスIIが重要である可能性が高まった。メモリーCD8T細胞の局在を免疫染色により解析した結果、樹状細胞およびマクロファージと共局在している細胞数は正常マウスとMHCクラスII欠損マウスで同程度であった。メモリーCD8T 細胞を移入後 21 日目に、MHCII-/-マウスと正常マウスの血清中のいくつかのサイトカイン量を Bio-Plex pro アッセイまたは ELISA 法を用いて定量したが、現時点までに両群で有意に発現量が異なるサイトカインはない。さらに移入したメモリーCD8T細胞の遺伝子発現を網羅的に解析したところ、MHCクラスII欠損マウスと正常マウスに移入したメモリーT細胞において2倍以上発現量に差がある遺伝子が77個同定された。今後はこれら候補分子がメモリーCD8T細胞の恒常性維持に関与しているかを解析していく予定である。
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