配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2013年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2012年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2011年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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研究概要 |
本研究の目的は、「HIAスクリーニング・チェックリスト」の開発とその妥当性を示すことである。初年度は、HIAに関心を持つ大牟田市職員と我々大学研究者で「HIAスクリーニング・チェックリスト」のための勉強会を開催し、簡便で他部署で活用される「HIAスクリーニング・チェックリスト」を作成することを目標とした。 本研究は実際には平成22年10月から開始、2~3ヵ月毎に勉強会を開催し、平成23年度は合計6回実施した。初回と2回目は、WHOの健康の定義,社会的健康決定要因,HIA(健康影響予測評価)についての認識を深め合った。3回目以降は、HIAスクリーニング・チェックリスト(案)を大牟田市職員の複数の部署で実際に用いた結果の報告を行い、度重なるチェックリストの改良を行った。これまでに実施した適用事例は、(1)公立保育所民営化,(2)消防庁舎の建て替え,(3)治水工事,(4)ごみ収集,(5)行政評価,(6)子宮頸がん予防ワクチン接種事業,(7)世界遺産登録推進事業,(8)清掃福祉収集,(9)A市営住宅の建て替え,(10)し尿収集の人頭制から従量制への変更,であった。 当初のチェックリストは、定量制で選択性であり、記入者からは記載のしづらさや影響の強さや大きさを点数化することの困難さがあった。そこで、記述方式のチェックリストに変更したところ、考える幅が広がった,記入しやすくなった,一事業を他部署複数人で取り組むことで自分の気づきに繋がったなど、チェックリストを行うことでのメリットが増えた。 HIAの本来の目的は事前評価ではあるが、我々は度重なる勉強会を通じて、よりよい事業を行うための「事業の見直しツール」として、教育研修ツールとしてHIAが広く活用される可能性があることが分かった。今後は、「HIAスクリーニング・チェックリスト」の完成版を目指すとともにHIAの認知度を上げるための教育ワークショップを開催する予定である。
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