研究課題/領域番号 |
23790931
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
腎臓内科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
土井 研人 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (80505892)
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研究期間 (年度) |
2011 – 2012
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研究課題ステータス |
完了 (2012年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2012年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2011年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 腎臓学 / 急性腎障害 / 臓器連関 / 肺腎連関 / 急性肺傷害 / 好中球活性化 |
研究概要 |
医療の進歩にもかかわらず高い死亡率を示す多臓器不全のなかでも、急性腎障害と急性呼吸不全を合併した場合の予後は極めて悪い。この2つの臓器不全は独立して進行しているのではなく、腎臓と肺の臓器連関(organcrosstalk)により相乗的に悪化している可能性が示唆されている。本研究では、LPSの受容体として広く知られているToll-like受容体4(TLR4)および好中球エラスターゼに着目し、急性腎障害が肺病変を増悪させる分子メカニズムを解明することを目的とした。Toll‐like受容体4(TLR4)機能喪失変異マウス(C3H/HeJ)および野生型マウス(C3H/HeN)を用いて両腎摘モデルを作成、野生型マウスと比較して、変異マウスにおいて血漿および肺組織における好中球エラスターゼ活性が有意に低値であることを見出した。また、TLR4リガンドとして知られているHMGB-1の血中濃度が両腎摘により上昇することを明らかにした。さらにHMGB-1中和抗体を両腎摘マウスに投与したところ、C3H/HeNマウスにおいてのみ肺における臓器保護作用が認められた。これらの結果から、両腎摘によって惹起された好中球浸潤を主体とした急性肺傷害は、HMGB-1とTLR4を介したPathwayにより制御されていることが明らかとなった。
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