研究概要 |
虚血再灌流モデルを用いた急性腎障害において,炎症性サイトカインであるオステオポンチン(OPN)の役割を解明することが本研究の目的である.結果 OPN 欠損マウス群では,野生型マウス群と比較して,虚血再灌流による腎障害は有意に軽減していた.さらに OPN 欠損マウスでは,急性腎障害時に増加するアポトーシスが有意に抑制された.また私たちは初めてトロンビンによって切断された OPN の発現を本モデルにおいて確認した.以上より,急性腎障害の病態形成に OPN が深く関与しており,OPN を制御することが腎保護効果をもたらす可能性が示唆された.
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