研究課題
若手研究(B)
全身性強皮症は血管障害および皮膚と内臓諸臓器の線維化を特徴とする全身性の自己免疫疾患である。その病態は未だ不明であるが、近年その線維化と血管障害の病態においてエンドセリンが重要な役割を果たしている可能性が示唆されている。我々はこれまでに、転写因子Fli1の恒常的な発現低下が強皮症の線維化と血管障害の病態に密接に関与していること、およびエンドセリン受容体拮抗薬がFli1の転写活性を増強することによって強皮症皮膚線維芽細胞に対して強力な抗線維化作用を示すことを明らかにしてきた。本研究では、強皮症血管障害モデルマウスを用いて検討を行い、エンドセリン受容体拮抗薬は転写因子Fli1の転写活性を増強することによって強皮症の血管障害を改善し、その臨床効果を示している可能性が明らかとなった。
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