研究課題/領域番号 |
23791383
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
吉野 浩教 弘前大学, 大学院・保健学研究科, 助教 (10583734)
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研究協力者 |
柏倉 幾郎 弘前大学, 大学院・保健学研究科, 教授 (00177370)
門前 暁 弘前大学, 大学院・保健学研究科, 助教 (20514136)
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研究期間 (年度) |
2011 – 2012
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研究課題ステータス |
完了 (2012年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2012年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2011年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 放射線 / 自然免疫 / 樹状細胞 / パターン認識受容体 / レドックス制御 |
研究概要 |
樹状細胞は自然免疫と獲得免疫を繋ぐ最も強力な抗原提示細胞で、免疫システムにおいて重要な役割を担っている。本研究では、この樹状細胞の分化誘導における放射線の影響をパターン認識受容体の応答性に着目し検討を行った。ヒト単球にX線を照射し、既報のサイトカインの組み合わせにより樹状細胞へ分化誘導を行った後、細菌の細胞壁構成成分であるリポ多糖および炎症性サイトカインで刺激し、細胞表面発現抗原および機能解析を行った。その結果、X線照射単球由来樹状細胞は非照射対照群と比べて、リポ多糖刺激後におけるT細胞を刺激する分子の発現やサイトカイン産生などが著しく低下していた。一方で、炎症性サイトカイン刺激後ではこれら低下は観察されなかったことから、放射線に曝露された前駆細胞由来樹状細胞は炎症性サイトカインに対する応答性は比較的維持しているものの、病原菌に対する応答性が著しく低下することが示唆された。リポ多糖はパターン認識受容体であるToll様受容体4によって認識されるが、X線照射単球由来樹状細胞のToll様受容体4の発現は非照射群と同程度であったことから、放射線によってリポ多糖認識後のシグナル伝達経路が影響を受けている可能性が示唆された。
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