配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2013年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2012年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2011年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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研究概要 |
齲蝕病巣からmutans streptococciおよびlactobacillと共にbifidobacteriaの検出が知られている。研究代表者は、これまで、糖の供給がない環境下においてもbifidobacteriaが、mutans streptococciと同等の高い耐酸性能を持つことを報告している。今年度は、糖供給の有無によるbifidobacteriaの糖代謝能(pH低下活性)について、Streptococcus mutans, Lactobacillus paracasei, Actinomyces orisと比較検討した。0.5%グルコース含有複合培地において嫌気培養後、集菌洗浄したBifidobacterium dentium, Bifidobacterium longum, Streptococcus mutans, Lactobacillus paracasei, Actinomyces orisに10mMグルコース添加または非添加後のPH低下を経時的に測定した。その結果、グルコース非添加2時間におけるStreptococcus mutans, Lactobacillus paracaseiのPHは共に6.6以上に保たれたが、Bifidobacterium dentium, Bifidobacterium longum, Actinomyces orisのpHは、それぞれ5.9,4.4,5.9まで低下した。一方、グルコース添加2時間におけるActinomyces orisのpHは、4.8で停止したが、他の3菌種は3.8以下まで低下した。糖非存在下においてbifidobacteriaは、Actinomyces orisと比べて同等あるいはそれ以上の(Streptococcus mutans, Lactobacillus paracaseiと比べて高い)酸産生活性を示したことから、bifidobacteriaの菌体内多糖合成能およぶ分解能は高いことが明らかとなった。この事が酸性(生存環境の厳しい)齲蝕病巣からbifidobacteriaが検出される一因であると考えられる。
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