研究課題
若手研究(B)
一般的にES細胞/iPS細胞の樹立・維持にはfeeder細胞が必要とされる。MEFs細胞とSTO細胞は広くfeeder細胞として使用されている。本研究の目的は、ヒト乳歯(HDDPCs)と過剰歯(SNT)からiPS細胞を樹立することである。HDDPCsとSNT歯髄から初代培養細胞を得て、OCT3/4、SOX2/KLF4、LMYC/LIN28(マーカーとしてpmaxGFPを使用)をNeonRTransfectionsystemを使用して遺伝子導入した。ES培地にて15日間培養し、mitomycinC処理したMEFs細胞とSTO細胞上に播種した。コロニーは26継代まで培養維持した。この期間において、ES細胞様形態を有しているかどうか、またアルカリフォスファターゼ活性があるかどうかを評価した。HDDPCs由来iPS細胞では、MEFs細胞上では樹立・維持が可能であったが、STO細胞上では維持ができなかった。本結果から、HDDPCsは初期化因子により初期することができ、STO細胞よりもMEFs細胞の方が、HDDPCs由来iPS細胞の樹立・維持には良いことが示唆され、feeder細胞の選択は、効果的なiPS細胞の樹立に重要な要素であることが示唆された。
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