研究課題
若手研究(B)
血管の石灰化は血管の抵抗性の増加により、様々な疾患の要因となる。そこで本研究では歯周病を介した血管の石灰化の作用機序を解明することを目的として実験を行なった。IL-6を口腔内より投与する歯周病誘導性血管石灰化モデルの実験系において、IL-6投与群において、大動脈弓における脂質沈着が有意に亢進した。また,血管の石灰化度が高かった。さらに、HUVECにおけるIL-6添加による石灰化への影響を解析した。その結果、ALP、RANKLの発現上昇が見られたが、MGPの発現は亢進しなかった。以上により歯周病誘導性サイトカインの上昇により、血管の石灰化に関与する可能性が示唆された。今後、さらに本研究をすすめることにより、歯周病による動脈硬化症、特に血管の石灰化における機序、影響程度が解明されるとともに、血管の石灰化に対する歯周病の直接的な因果関係が明らかにできると考えられる。
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