研究概要 |
320列AreaDetectorCTを用いて,嚥下中の誤嚥防止機構となる喉頭閉鎖を観察し,加齢が嚥下動態に与える影響を検討した.さらに嚥下障害患者の嚥下動態を観察し,喉頭閉鎖不全の病態を検討した.高年群で嚥下時間の延長を認め,加齢による嚥下機能低下を代償するものと考察された.また誤嚥を認めた嚥下障害患者では,喉頭閉鎖開始の遅延を認め、その結果誤嚥に至ったことが示された.本研究で,従来までは推定の範囲内であった嚥下動態における喉頭閉鎖の理解がすすんだことは,今後,障害のメカニズム理解や嚥下訓練法構築の前進となった.
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