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バイオフィルムによるレアメタル不動化機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 23810024
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分補助金
研究分野 ナノ材料・ナノバイオサイエンス
研究機関九州大学

研究代表者

沖部 奈緒子  九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (30604821)

研究期間 (年度) 2011-08-24 – 2013-03-31
研究課題ステータス 採択後辞退 (2012年度)
配分額 *注記
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2012年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2011年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワードレアメタル / クロム / 好酸性鉄還元細菌 / バイオフィルム
研究概要

好酸性鉄還元細菌である、Acidiphilum sp.およびAcidocella sp.に属する2株を用いて、レアメタルの一つであるクロムを回収することを試みた。産業排液中などの水圏で、クロムは主にCr^<6+>またはCr^<3+>として存在する。Cr^<6+>(クロム酸;CrO_4^<2->および二クロム酸;Cr_2O_7^<2->)は可溶性で強い毒性を示す。一方、Cr^<3+>は生体への毒性は低く、中性pHでは不溶性の水酸化物を生成しやすい。本菌株について、まずCr^<6+>への耐性試験を行った。Cr^<6+>濃度が1ppm程度では、全く生育阻害は見られなかった。1ppmのCr^<6+>存在下で本菌株を培養したどころ、溶液中の全クロム濃度には変化が見られなかった。これらの菌株の細胞表面電荷について、ゼータポテンシャル測定を行ったところ、酸性pH領域においてもマイナスにチャージしていた。したがって、オキシアニオンとして存在するCr^<6+>が単純な静電的吸着で細胞表面またはEPS表面に吸着することは、やはり起きていないようである。ところが、Cr^<6+>濃度を測定してみたところ、培養開始と共に濃度が低下し、培養開始後300日で、Cr^<6+>は検出されなかった。したがって、これらの菌株によって、Cr^<6+>の単純なバイオソープションは起こっていないが、微生物学的反応によって、Cr^<6+>がCr^<3+>に効率的に還元されているごとが分かった。Cr^<3+>は中性pHでは不溶性の水酸化物を生成しやすいため、微生物還元後の溶液を中和することで、不動化することが可能であると思われる。化学的手法としては、Cr^<6+>の還元には亜硫酸水素ナトリウムなどが用いられている。これらの化学的処理に代わる低環埠負荷かつ経済的な代替手段として、好酸性鉄還元細菌のクロム回収・リサイクルプロセスへの有効性を示す初期実験成果が得られた。

報告書

(1件)
  • 2011 実績報告書

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公開日: 2011-09-05   更新日: 2019-07-29  

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