研究課題/領域番号 |
23840029
|
研究種目 |
研究活動スタート支援
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
基礎解析学
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
高江洲 俊光 九州大学, 学内共同利用施設等, 研究員 (10614042)
|
研究期間 (年度) |
2011-08-24 – 2013-03-31
|
研究課題ステータス |
採択後辞退 (2012年度)
|
配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2012年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2011年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 構成論的場の量子論 / 相対論的量子電磁力学 / ボソン・フェルミオンフォック空間 / スペクトル解析 / 相対論的シュレディンガー方程式 / 埋蔵固有値 / 散乱理論 / 汎関数積分 |
研究概要 |
[1]準相対論的な粒子と量子場が相互作用する系の数学的解析 研究内容:交付申請書に記載されている「相対論的シュレディンガー方程式に従う粒子とKlein-Gordon場が相互作用する系の確率解析手法によるスペクトル解析」について考察した。研究成果として、「(i)系のハミル-トニアンが生成する1係数半群の汎関数積分表示」を導出し、その応用として「(ii)基底状態が存在すれば一意的となる」ことを示した。この結果をプレプリント「T.T.Arxiv1108.2256」として掲載した。また「(iii)基底状態が存在すれば、その基底状態の減衰評価は空間変数に関して指数的に減衰する」ことを示した。 研究の意義・重要性:非相対論的なシュレディンガー方程式に従う粒子と量子場が相互作用する系と比べ、相対論的なシュレディンガー方程式に従う粒子と量子場が相互作用する系の解析は進んでいない状況であり、今回得られた基底状態の一意性および減衰評価が得られたことは意義があると思われる。 [2]確率解析的手法による二階の線形偏微分方程式の固有関数の減衰評価について 研究内容:伊藤拡散過程の生成作用素である二階の偏微分作用素にポテンシャルが加わった場合の固有値問題について考察した。研究結果として、「(I)固有値が存在する場合、その固有関数は多項式次数で減衰する」ことを示した。証明の方針としては量子力学のモデルの解析の際に用いられる確率解析的な手法を応用した。この研究は交付申請書に記載されていないが、量子物理学のモデルの確率解析的な手法による解析を進めていく中でその問題に気づき、研究を行ったものである。 研究の意義:ヒルベルト空間上で定義された偏微分作用素の固有関数の確率解析的手法による減衰評価はこれまでに研究成果があげられていたが、一般の二階の偏微分方程式の固有関数の減衰評価は得られていなかったという現状において、研究の意義があると思われる。
|