研究課題/領域番号 |
23890161
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医療系薬学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
東 大志 熊本大学, 大学院・生命科学研究部, 助教 (20613409)
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研究期間 (年度) |
2011 – 2012
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研究課題ステータス |
完了 (2012年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2012年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2011年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | シクロデキストリン / ポリエチレングリコール / タンパク質 / 超分子 / 制御放出 / インスリン / 包接複合体 / ドラッグデリバリー / 血中滞留性 / 光応答性 |
研究概要 |
本研究では、酵素活性の低下の少ないポリエチレングリコール (PEG) 化技術の開発を目指し、シクロデキストリン (CyD) の包接特性を利用した新規 PEG 化 (超分子 PEG 化) 技術の構築を行った。具体的には、CyD/タンパク質性薬物結合体を調製し、CyD と安定な複合体を形成するアダマンタンを修飾した PEG を包接させることにより超分子 PEG 化タンパク質性薬物の調製を行った。なお、モデルタンパク質性薬物には血中滞留性の向上が望まれるインスリンを用いた。インスリンとの反応性に優れるグルクロニルグルコシル- -CyD (GUG- -CyD) を選択し、GUG- -CyD/インスリン結合体を調製した。結合体の酵素および熱に対する安定性は、インスリン単独と比べて優れることが示唆された。しかし、GUG- -CyD/インスリン結合体の血糖降下作用は、インスリン単独と比べて減弱することが示唆された。そこで、アダマンタンとインスリンの結合体を調製し、その生理活性を評価したところ、インスリン単独と同等の血糖降下作用を示した。次に、PEG と -CyD の結合体を混合することで超分子 PEG 化インスリンを調製し、その血糖降下作用を評価したところ、インスリンやアダマンタン/インスリン結合体に比べて、 活性が低下することなく血糖降下作用が持続する傾向を示した。以上の結果から、 超分子 PEG 化により活性を損なうことなくタンパク質性薬物の血中滞留性を増大できる可能性が示唆された。
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