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バンドデシネ(フランス語圏のマンガ)とナラトロジー

研究課題

研究課題/領域番号 23903008
研究種目

奨励研究

配分区分補助金
研究分野 外国語・外国文学
研究機関早稲田大学

研究代表者

古永 真一  早稲田大学, 文学学術院, 非常勤講師

研究期間 (年度) 2011
研究課題ステータス 完了 (2011年度)
配分額 *注記
500千円 (直接経費: 500千円)
2011年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
キーワードバンドデシネ / マンガ / ナラトロジー
研究概要

バンドデシネ(フランス語圏のマンガ)が第九の芸術としてフランスで認知される過程においては、マンガ固有の表現や芸術性をアピールする必要があった。1960年代からフランソワ・ラカサンはバンドデシネ・クラブを結成し、バンドデシネの研究書を公刊するなどその認知に努めた。ラカサンはバンドデシネを「省略の美学」と位置づけ、コマとコマが織りなすシークエンスの描き出す省略的な表現を価値づけるために、映画や美術、アメリカのコミックスなどさまざまな資料に依拠しながら、バンドデシネのもつナラトロジーの可能性を説き続けた。今回の研究では、ラカサンだけでなくバンドデシネ・クラブには、アラン・レネのような映画監督や社会学の研究者エヴリン・シュルロや編集者ジャン=ジャック・ポーヴェールなど多士済々の面々が集結し、注目すべき活動や批評眼をもっていたことに着目した(この点については拙稿「1960年代フランスのマンガ文化--第九芸術への道」、『美術フォーラム21 2011年第24号特集:漫画とマンガ、そして芸術』を参照)。他方、ブノワ・ペータースとフランソワ・スクイテンの代表作『闇の国々』は、バンドデシネとナラトロジーの関係性を考えるうえで大変興味深い作品である。というのもこのSFマンガにはジュール・ヴェルヌや彼の小説に登場するキャラクターが登場し、映画や絵画への目配せに濫れた遊戯性を遺憾なく発揮した作品だからである。テクスト相関性という観点からしても、『闇の国々』はマンガ表現が融通無碍なナラトロジーを発揮しうる媒体であることを見事に証明している。今回私はこの作品の翻訳をBD研究家原正人氏と共に出版するにあたり、原作者ブノワ・ペータースに直にインタビューする機会を得た。日仏のマンガ文化やこれからの書物のありかたなどを考えるうえで貴重な機会となり、今回の研究を実施するにあたっても大きな刺激となった。

報告書

(1件)
  • 2011 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 1960年代フランスのマンガ文化--第九芸術への道2011

    • 著者名/発表者名
      古永真一
    • 雑誌名

      美術フォーラム21

      巻: 第24号 ページ: 99-103

    • 関連する報告書
      2011 実績報告書

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公開日: 2011-04-06   更新日: 2016-04-21  

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