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初等科国語科教育における「翻作法」の可能性

研究課題

研究課題/領域番号 23908021
研究種目

奨励研究

配分区分補助金
研究分野 教科教育学Ⅰ(文科系)
研究機関上越教育大学

研究代表者

高橋 栄介  上越教育大学, 附属小学校, 教員

研究期間 (年度) 2011
研究課題ステータス 完了 (2011年度)
配分額 *注記
300千円 (直接経費: 300千円)
2011年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
キーワード翻作
研究概要

1研究の目的
小学校における国語科授業を、楽しくて言葉の力が付く能動的な学習にするため、「翻作法」を取り入れた単元開発をしたり、「翻作」可能な教材を開発したりする。
2研究方法
「翻作」とは、何らかの作品を基にして、それをなぞったり変えたりしながら自分なりの表現を豊かにする翻訳・創作活動のことであり、国語科授業における学習支援の一方法である。「翻作法」は、桑原隆や首藤久義らの研究者によって1999年頃に提唱された国語科における学習方法である。「翻作法」の実践は、両者が常任講師を務める「桑の実会」会員によって紹介されているが、実践例も少なく一般的になっていない。
そこで、小学校の国語科授業において「翻作法」を取り入れ、「読む」「書く」「話す・聞く」などを一体化させた言語活動を仕組み、子どもが主体的に取り組む国語科授業を目指した。そのため、年間を通して「翻作」活動に取り組めるように、国語科授業のカリキュラムを作り、教材開発をしながら絵本の創作活動や音声化による表現活動に取り組んだ。
本校研究会では、「翻作法」を基にした公開授業を行い、多くの参観者・指導者に本研究の成果と課題を広く紹介した。また、一年間の実践を振り返り、子どもの姿をもとにしながら「翻作法」実践をまとめ、成果と課題を明らかにして研究紀要に掲載した。
3研究成果
読むという行為には二つの側面があることが分かった。テクストの構造を理解し、その特徴をつかむという面と、それを踏まえて自分の解釈をテクストに重ね合わせ意味づけていくという面である。前者は、主としてテクスト展開上の独特な構成や選択される材料の配置の理解であり、後者は、前者の理解内容を踏まえた読み手の個性的な解釈がその中心を占める。実際に子どもが作品を読む場合には、この二つの側面が備わっていることが重要なのである。前者だけでは単なる作品理解にとどまり、読み手の主体的な関与が望めないし、後者だけでは得てして読み手の恣意的な解釈に陥りがちになるからである。
本実践『エルマーのぼうけん』は、こうした問題の解決につながると考える。例えば、主人公のエルマーの人物像の読み取りを踏まえた上で、どのようにすれば冒険物語の構造や仕掛けに子どもたちが気づくのか、また、どうしたらそれを物語の創作につなげられるのかを翻作活動の中で具現化した。作品に浸りながら、作品を超えるような読みの授業のありようは、こうした実践から生まれるのではないだろうか。

報告書

(1件)
  • 2011 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 「読もう!つくろう!」~エルマーのぼうけん~2011

    • 著者名/発表者名
      上越教育大学附属小学校, 高橋栄介
    • 雑誌名

      人間社会を生きる子どもが育つ学校

      巻: 2 ページ: 38-41

    • 関連する報告書
      2011 実績報告書

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公開日: 2011-04-06   更新日: 2020-05-15  

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