研究概要 |
研究目的: 出前授業の1テーマである「スーパーボールを作ろう」において,スーパーボールの作製方法および実施方法についての研究を行うことで,本出前授業を小学校低学年から実施可能な創作性のあるものづくり実験へと改善することを目的として行った. 研究方法: 1.スーパーボールを作製するための型枠を試作した.幾つかの形状を試作・試用したところ,板材表面に断面が半円状となる溝を口径が異なるよう数本彫り入れたものが適しており,これを20セット製作し出前授業で活用した. 2.ラメパウダーや蛍光絵の具などを使用したスーパーボールの作製方法を試行した.当初,これらの材料を液体状の天然ゴム(ラテックス)内に混ぜ合わせてみたが,想定していた色合いのものができなかった.そこで,スーパーボールの完成後に表面に色付けを行うことで,鮮やかなものを作製することが可能となった. 3.小学校低学年にも理解しやすいよう,配布テキストの見直しを行った.また,プロジェクターを用いて授業を行えるよう,コンテンツの準備を行った. 研究成果: 製作した型枠により,表面が滑らかでより球体に近いスーパーボールを作製できるよう改善した.また,型枠により作製が容易になったこと,および説明方法を見直したことで低学年から実施可能となり,幅広い学年で科学の面白さをより実感できるよう改善した.その他,実施方法の見直しにより,自発的に材料の配合を変えてみたり鮮やかな色付けを行ってみたりと創意工夫する様子が見受けられ,創作性のあるものづくり実験へと改善した.
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