研究概要 |
1.研究目的 本研究は、単独のMLA(Museum,Library,Archives)が内部に異種のMLA機能を持つ場合の相互の連携について調査し、得られた知見を元にして、名古屋大学附属図書館医学部分館(Library)内にある医学部史料室(Museum)を実践の場として、検証することを目的としている。 2.研究方法 最初に、MLA連携の全体像を整理するため、図書、雑誌等による文献調査とインターネットによる調査を行った。また、国内の単独館におけるMLA的機能の連携の事例調査を現地調査も含めて行った。次に、この調査結果をまとめ、適度な類型化を行い、実践方針を決定した。さらに、この実践方針に基づき、医学部史料室内の独自に電子化した史料と、附属図書館医学部分館の所蔵資料とをインターネットにより融合させ、単独館におけるMLA的機能の連携に取り組んだ。実践効果の検証は、広報用資料による利用調査と、インターネットによる利用分析を行った。 3.研究成果 実践の成果は、「近代医学の黎明デジタルアーカイブ」としてインターネットにより公開している。単独館においては、Museum機能を最大限活かすため、機関リポジトリも含めたLibrary機能と連携したインターネットの利用が現時点では最適と考えられる。なお、実践の過程や公開後において、医学部史料室の所蔵史料やデジタルアーカイブが、学内・学外の類縁のMLAでも活用された。
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