研究目的:天然記念物として指定された神島には、1934年に南方熊楠らによって作成された顕著樹木所在図がある。1998年に田辺市が行った調査で台風の被害やウが集まったことにより植物相に変化があった。そこで、現在の樹木分布図を作成し、神島の植物相の変遷をあきらかにする。 研究方法:田辺市教育委員会文化振興課の協力で、調査を実施した。GPSやGPS機能付きデジカメを用いて、顕著樹木の分布図を作成した。 研究成果:1998年の調査では無かったタブノキが「おやま」にあり、幼樹もあることがわかった。「おやま」にウは現在も断続的に飛来しているため、ヨウシュヤマゴボウなどの窒素が多い土壌を好む植物が増えた林分がある。「こやま」では、崖にはハカマカズラが繁殖し、斜面に樹木も生育しているが、2011年の台風で崖の部分で大規模な岩石の崩落があり、植生の回復が遅れていることがわかった。
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