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都市環境に配慮したサツマイモ養液栽培法およびそのLCAによる環境影響評価法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 23925004
研究種目

奨励研究

配分区分補助金
研究分野 農学・水産学
研究機関兵庫県神戸市立本庄中学校

研究代表者

山崎 功  兵庫県神戸市立本庄中学校, 教員

研究期間 (年度) 2011
研究課題ステータス 完了 (2011年度)
配分額 *注記
600千円 (直接経費: 600千円)
2011年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
キーワードサツマイモの養液栽培 / LC-CO_2 / 屋上緑化
研究概要

1.研究目的
本研究では,栽培にともなう廃棄物が少ないサツマイモの養液栽培法を開発し,地下部バイオマス(塊根)と地上部バイオマスからのエネルギー回収をおこなうことによる,資源循環型の屋上・壁面緑化用栽培システムを確立する。
2.研究方法
供試植物は,巻蔓性があり,屋上・壁面緑化に適するサツマイモ品種ベニオトメを使用した。培地利用型養液栽培試験について,従来はロックウール培地(以下RW)を使用した養液栽培を行ってきたが,RWは栽培終了後,1植物体あたり,267gのRWが産業廃棄物になるため,繰り返し使用できるハイドロボール培地(以下HB)による栽培方法に変更して,環境負荷の低減に取り組んだ。
3.研究成果
(1)栽培について
塊根収量は1植物体あたり,RWの場合162.2g,HBでは238.0g(乾燥重量)であり,HB培地による養液栽培法の有効性を示すことができた。1植物体あたりに投入した培養液は,全栽培期間で67.0Lであり(全給水量1栽培した植物数n=96より算出),上水1kgあたりのLC-CO_2は,1.87×10^<-4>CO_2-kg(国立環境研究所,産業連関表による二酸化炭素排出原単位,1995)から,投入された水道水のLC-CO_2は,1植物体あたり1.25×10^<-2>CO_2-kgであった。また,1植物体あたりの栽培において,HB容量3L(乾燥重1.35kg),ポリエチレン製のネット1袋(7.9g)が必要であるが,これらは繰り返し使用できることからLC-CO_2の計算からは除外した。また,投入された肥料成分は,1植物体あたり,全窒素17.4gおよびその他の成分であるが,本研究では,これら肥料成分についての環境影響評価はおこなっていない。
(2)バイオマスによるCO_2固定
生産された総バイオマスは,1植物体あたり乾燥重で983.5g(塊根238.0gを含む)である。これらのバイオマスが大気中のCO_2を吸収固定したと考えると,固定されたLC-CO_2は1植物体あたり1.44CO_2-kgである。
(3)生産されたバイオマスからの等ネルギー回収
屋上緑化で生産されたバイオマスからのエネルギー回収の手法が確立できれば,地球環境への貢献が期待できる。本研究による栽培方法によって,1植物体が生産した塊根(乾燥重238.0g,生体重1012.1g)をエタノール発酵することにより0.13kgのエタノール回収が見込まれる。また,地上部および細根(乾燥重745.5g)をメタン発酵させることにより,メタン69%を含む溶液が246Lの生成が見込まれる。当山ら(1984)の研究を参考にした。
4.今後の課題
栽培にかかわる環墳負荷,植物によるCO_2固定と冷却効果,バイオマスからのエネルギー回収についての評価を継続する。
【参考資料】
国立環境研究所,産業連関表による二酸化炭素排出原単位1995.
当山清善ら,甘藷茎葉のメタン発酵:第2報大型発酵槽を用いた発酵,琉球大学農学部学術報告No.31,(1984/11)
当山清善ら,酵素剤利用による甘藷芋からのエタノール生産,琉球大学農学部学術報告No.31,(1984/11)

報告書

(1件)
  • 2011 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 植物による「ヒートアイランド現象の抑止効果」の学習-水耕栽培によるサツマイモの屋上緑化効果から学ぶ植物の役割-2011

    • 著者名/発表者名
      山崎功, 葛生伸
    • 雑誌名

      エネルギー環境教育研究第6巻第1号

      巻: 第6巻 ページ: 89-96

    • NAID

      40019174894

    • 関連する報告書
      2011 実績報告書
    • 査読あり
  • [図書] 新訂生物による環境調査事典2012

    • 著者名/発表者名
      内山祐之(監修), 山崎功(共著)
    • 総ページ数
      12
    • 出版者
      東京書籍(仮題)(2012年7月発行予定)(未定)
    • 関連する報告書
      2011 実績報告書

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公開日: 2011-04-06   更新日: 2016-04-21  

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