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高血糖状態での脊髄虚血再灌流に対する、一度の冷却による脊髄保護作用

研究課題

研究課題/領域番号 23930028
研究種目

奨励研究

配分区分補助金
研究分野 基礎医学
研究機関新潟大学

研究代表者

西塔 毅  新潟大学, 医歯学総合病院, 臨床工学技士

研究期間 (年度) 2011
研究課題ステータス 完了 (2011年度)
配分額 *注記
600千円 (直接経費: 600千円)
2011年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
キーワード脊髄虚血再灌流 / 高血糖 / 低体温
研究概要

近年増加傾向にある胸腹部大動脈瘤の手術は、大動脈を遮断する必要があり、必然的に脊髄虚血を生じる。また、最近の報告でも、下半身麻痺の合併症が2.4から30%生じるとある。また、胸腹部大動脈瘤の手術を受ける患者は、糖尿病を併発していることが多い。高血糖は虚血による脊髄神経細胞のダメージを更に増悪させることが多くの研究者により証明されている。加えて、高血糖状態は神経保護作用をもつ様々な薬剤の効果を打ち消すことが知られている。更にその上、糖尿病を併発していない患者でも、胸腹部大動脈瘤の手術は、侵襲が大きく、補助循環の併用などの特殊性により高血糖が生じ、インシュリンが効き難いことが知られている。したがって、高血糖状態での脊髄虚血再灌流に対する脊髄保護方法の開発は急務である。
この脊髄保護に最も有効な手段として低体温が広く知られている。しかしながら、今まで報告されている低体温は心室細動など死に至らしめる不整脈や出血傾向増加などの低体温合併症を生じる危険性があり、実際の臨床の場では応用し難い一面を持つ。そこで、本研究は低体温合併症が生じない程度の低体温療法(常温から一度低体温にする)に伴う虚血耐性効果に着目した。また、脊髄虚血再灌流障害は数日後に悪化することも多く報告されており、長期的に経過観察する必要がある。そこで、一度程度の僅かな冷却が高血糖状態での髄虚血再灌流に対し脊髄保護効果があるか、高血糖ラットでの脊髄虚血再灌流モデルにて長期にわたり評価を行った。その結果、高血糖状態でも虚血中に一度低体温するだけで、再灌流後は長期にわたり、灰白質と白質の障害を軽減し、良好な下肢運動能を維持できることが判明した。したがって、血糖状況によらず、虚血中のわずか一度でも低体温にすることは非常に重要であることが示唆された。

報告書

(1件)
  • 2011 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] The influence of low grade hypothermia on spinal cord ischemia2012

    • 著者名/発表者名
      西塔毅(Saito Takeshi)
    • 学会等名
      The 20th Annual Meeting of The Asian Society for Cardiovascular and Thoracic Surgery (ASCVTS)
    • 発表場所
      Bali International Convention Center, Nusa Dua-Bali Indonesia
    • 年月日
      2012-03-08
    • 関連する報告書
      2011 実績報告書

URL: 

公開日: 2011-04-06   更新日: 2016-04-21  

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