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敗血症患者におけるIL-6,CRP,PCTの病態解析と臨床応用

研究課題

研究課題/領域番号 23931012
研究種目

奨励研究

配分区分補助金
研究分野 臨床医学
研究機関山梨大学

研究代表者

遠藤 真澄  山梨大学, 医学部附属病院, 臨床検査技師

研究期間 (年度) 2011
研究課題ステータス 完了 (2011年度)
配分額 *注記
600千円 (直接経費: 600千円)
2011年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
キーワードIL-6 / 敗血症 / PCT
研究概要

敗血症後のショックや多臓器不全は,炎症反応の免疫応答により,生体内で過剰に産生される種々のメディエターが関与していることが明らかとされており,敗血症の診断,治療,治療効果の判定を実施し,死亡率を減少させることは医療の最重要課題である.集中治療室に入院された敗血症患者について,IL-6,CRP,PCTを測定し,血中濃度ピーク値の時間変化と治療による血中濃度の低下と割合が臨床病態と一致するかを解析することにより,敗血症の治療効果における3項目の有用性を検討した.
ICU入院時,入院以前のIL-6のデータが確認できた4名と確認できなかった4名について検討を行った.入院前のIL-6値が確認できた4名は,IL-6が24時間で急速に高値となり,PMMA-CHDF治療により急速な減少が認められた.IL-6値が確認できなかった4名は,PMMA-CHDF治療により,その時点がIL-6のピークとなり,その後急速な減少が認められた.IL-6値のピークからPCT,CRPのピークまでの時間は,入院以前のIL-6のデータが確認できた4名と確認できなかった4名でそれぞれ,PCT:8.5±10.9,13±17時間後,CRP:34±12,40.5±21.8時間後であった.敗血症の治療効果の判定は,PMMA-CHDF治療によりIL-6値が100台になった時点が有用であり,その時間は,入院以前のIL-6のデータが確認できた4名とできなかった4名でそれぞれ,IL-6値のピーク後,64±11.3,83.8±27.6時間で,その時点のPCTの減少率は,72.9±15.8,77.5±18.9%,CRPの減少率は,41.6±31.2,36±24.2%であった.入院以前のIL-6のデータが確認できた4名と確認できなかった4名のデータの比較において,有意差は認められなかったが,IL-6値が確認できた4名においてPMMA-CHDF治療により,IL-6値が急速に低下することから,ICUにおけるPMMA-CHDF治療の有用性と重要性が確認された。8名のデータをまとめると,IL-6ピーク後のPCTのピークは11時間後,CRPのピークは37時間後に認められた。PMMA-CHDF治療によりIL-6値が100台に減少する時間は73.9時間後,この時のPCTのピーク値の減少率は75%,CRPの減少率は39%であった.PCTの減少率は75%と良好であったが,その値は10ng/ml以上であり治療効果の判定には使用できないと考えられた.敗血症におけるPMMA-CHDF治療の効果判定には,IL-6測定が有用であり,今後日常検査法として保健収載されることが望まれる.

報告書

(1件)
  • 2011 実績報告書

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公開日: 2011-04-06   更新日: 2016-04-21  

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