• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

好塩基球の膜蛋白CD203cの発現量を指標としたカルボプラチン過敏症の予測系構築

研究課題

研究課題/領域番号 23931021
研究種目

奨励研究

配分区分補助金
研究分野 臨床医学
研究機関三重大学

研究代表者

杉本 浩子  三重大学, 医学部附属病院, 薬剤師

研究期間 (年度) 2011
研究課題ステータス 完了 (2011年度)
配分額 *注記
600千円 (直接経費: 600千円)
2011年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
キーワードカルボプラチン / アナフィラキシー / CD203c
研究概要

カルボプラチン投与中に発症するアナフィラキシーは、予測困難であり、時に呼吸器症状や循環器症状を伴う重篤なケースもみられることから、臨床上問題となっている。これまでに皮内反応テストの有用性が報告されているが、抗がん剤の被曝防止の観点から臨床応用が困難であり、予測性の高い安全な検出法の開発が切望されている。これまでの研究結果より、カルボプラチンの過敏症患者では、好塩基球の型酵素であるCD203cの発現量が未発症者に比べ有意に高く、さらに、少数例の検討(n=5)では、カルボプラチン投与前の血液検体からグレード2以上の過敏症が予測可能であった。本研究では、症例数を追加し、CD203cを指標としたカルボプラチン過敏症のin vitro予測系を検証し、実用化に向けた検討を行った。
これまでに過敏症未発症者10名をエントリーし、そのうち8名について経時的にCD203cの発現量を測定した。過敏症を発症していない9名の22検体については、いずれの測定結果もCD203cの活性化率>6.0%、ΔMFI>10であり好塩基球の活性化はみられなかった。また、経過観察中にグレード1のアナフィラキシーを発症した1名(2検体)についても同様に陰性の結果であった。グレード4のアナフィラキシーの既往を持つ患者については、CD203cの活性化率が19.9%、ΔMFIが17.4と顕著に上昇しており、好塩基球の活性化が確認された。さらに、この患者のサンプルを用いて、PI3-Kの阻害剤であるWortmanninによる効果を検討したところ、CD203cの活性化がほぼ消失したことから、この1名については、カルボプラチンの過敏症はIgEを介する免疫機序が関わることが示唆された。
以上より、これまでのデータの再現性が確認され、さらに発症機序についてもIgEを介した免疫機序の関連性を示唆する有益な情報が得られた。

報告書

(1件)
  • 2011 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Risk factors contributing to the development of carboplatin-related delayed hypersensitivity reactions in Japanese patients with gynecologic cancers2011

    • 著者名/発表者名
      Sugimoto H, Iwamoto T, Murashima Y, Tabata T, Sagawa N, Okuda M
    • 雑誌名

      Cancer Chemotherapy and Pharmacology

      巻: 67 ページ: 415-419

    • 関連する報告書
      2011 実績報告書
    • 査読あり

URL: 

公開日: 2011-04-06   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi