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有機リン系農薬の簡易検査キットの開発研究

研究課題

研究課題/領域番号 23933013
研究種目

奨励研究

配分区分補助金
研究分野 境界医学・社会医学・看護学等
研究機関茨城県警察本部

研究代表者

乗峯 絵理  茨城県警察本部, 科学捜査研究所, 公務員

研究期間 (年度) 2011
研究課題ステータス 完了 (2011年度)
配分額 *注記
300千円 (直接経費: 300千円)
2011年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
キーワード有機リン系農薬 / スクリーニング / 簡易検査
研究概要

【研究目的】農薬を用いた中毒事件・事故のうち、約3分の1を占める有機リン系農薬の簡易検査キットを開発した。
【研究方法】キットは検知管方式とし、炭酸水素ナトリウム層、反応層、保護層の3層構造とした。これまでの簡易検査キットでは二段階で行われていた反応を一段階で行うため、反応層にはアルカリ剤のトリスヒドロキシメチルアミノメタンとニトロベンジルピリジンを両方コーティングした担体を入れた。炭酸水素ナトリウムは反応促進のために入れ、保護層は加熱時の液体の漏洩を防ぐために付加した。使い方は、検知管の両端をカットして反応層が湿る程度まで試料を吸引し(約100μl)、2分間ドライヤーで加熱して反応層の色を確認し、反応層が青~紫に呈色すれば陽性と判断する。反応を確認するまでにかかる時間は3分程度であった。本キットは農薬の原液、それを薄めた水溶液および法医学的試料に対して使用することができた。対応できる法医学的試料は尿、血清、胃内容物、吐瀉物で、胃内容物や吐瀉物にも胃液を考慮したpH調製を行うことなく使うことができた。色が濃い試料、粘性がある試料等は水で希釈することでキットの発色を確認することができ、全血、溶血試料、希釈しても色が濃い試料は、有機溶媒による抽出を行えば発色の確認が可能であった。なお、これらの試料の簡易検査は、鑑定の一環として行った。ドライヤーや電源がない場合には、熱源としてライターを使用することも可能であり、その場合はさらに短時間(20秒以内)で発色が確認できた。有機リン系農薬と同様の中毒症状を示すカルバメート系農薬では検知管は呈色せず、他の農薬に対して使用しても有機リン系農薬と同様の呈色をするものはなかった。
【研究成果】本簡易検査キットは、使用にあたり特別な器材が必要なく、短時間で結果が得られるため、検視や救急医療の現場での使用に適していると考えられる。

報告書

(1件)
  • 2011 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 有機リン系農薬スクリーニングキットの生体試料への応用2012

    • 著者名/発表者名
      乗峯絵理
    • 雑誌名

      第26回日本中毒学会東日本地方会プログラム・抄録集

      ページ: 22-22

    • 関連する報告書
      2011 実績報告書
  • [雑誌論文] 有機リン系農薬のスクリーニングキットの試作2011

    • 著者名/発表者名
      乗峯絵理
    • 雑誌名

      中毒研究

      巻: 24 ページ: 366-366

    • 関連する報告書
      2011 実績報告書
  • [学会発表] 有機リン系農薬スクリーニングキットの生体試料への応用2012

    • 著者名/発表者名
      乗峯絵理
    • 学会等名
      第26回日本中毒学会東日本地方会
    • 発表場所
      岩手県盛岡市
    • 年月日
      2012-01-21
    • 関連する報告書
      2011 実績報告書
  • [学会発表] 有機リン系農薬のスクリーニングキットの試作2011

    • 著者名/発表者名
      乗峯絵理
    • 学会等名
      第33回日本中毒学会総会・学術集会
    • 発表場所
      岐阜県大垣市
    • 年月日
      2011-07-31
    • 関連する報告書
      2011 実績報告書

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公開日: 2011-04-06   更新日: 2016-04-21  

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