研究課題/領域番号 |
23H00024
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分3:歴史学、考古学、博物館学およびその関連分野
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研究機関 | 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館 |
研究代表者 |
和田 浩 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 学芸研究部, 課長 (60332136)
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研究分担者 |
齋藤 義朗 長崎外国語大学, 外国語学部, 客員研究員 (30972351)
川村 洋平 北海道大学, 工学研究院, 教授 (40361323)
鳥屋 剛毅 秋田大学, 国際資源学研究科, 准教授 (50753240)
北原 格 筑波大学, 計算科学研究センター, 教授 (70323277)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
46,280千円 (直接経費: 35,600千円、間接経費: 10,680千円)
2024年度: 9,750千円 (直接経費: 7,500千円、間接経費: 2,250千円)
2023年度: 14,560千円 (直接経費: 11,200千円、間接経費: 3,360千円)
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キーワード | 文化遺産 / デジタルツイン / 博物館 / デジタル化 / DX / 3D計測 / 近代建築物 / 可視化 / 保存環境 / Society5.0 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、ミュージアムDXによって、従来型ミュージアムの構造変革を行い、人とミュージアムの共存を持続可能にする方法を構築することを目的としている。現在、ミュージアムの関連情報はデジタル化が進んでいるが、横断的な利活用ができておらず、人と文化遺産の双方が消耗し続ける危険性がある。本研究では、デジタルツインを利用したプラットフォーム開発を行い、デジタルツインを利活用した課題解決と新たな価値の創造について検証実験を行い、ミュージアムDXを実現するための具体的な方法論を構築する。
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研究実績の概要 |
2023年度は文化遺産アセットの収集を、長崎県、沖縄県、東京都で実施した。旧香港上海銀行長崎支店記念館、旧長崎県警察署、壺屋焼物博物館および周辺の街並み、東京国立博物館、において、Matterport、LeicaBLK360、LeicaBLK2GO、Insta360Proによる撮影・計測を実施した。沖縄県立博物館においては収蔵品の撮影からフォトグラメトリ技術による3Dモデル合成を実施した。それぞれのデジタル化技術の特徴を比較し、地域や活用形態に応じたデジタル化手法について検証した。 一方、文化遺産を保存する上で不可欠な環境データの可視化に関する研究も実施した。展示ケース内部で発生する気流と気流発生に伴う湿度伝達の状況の可視化について検証した。デジタル化された博物館施設内における文化遺産保存環境の可視化と、実効的な管理手法の構築に関する基礎的な研究として位置づけられる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
文化遺産の大規模デジタルアセットが3都市4地点より収集することができた。初年度の段階で研究成果発表を国内・国外で実施することができた。以上の点からおおむね順調に進展していると自己評価できる。
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今後の研究の推進方策 |
文化遺産のデジタルアセットを地域の特性に応じてどのように活用するのかについて、2024年度より各地域でヒアリングを重ねながら実施する。その上で、収蔵、展示、設備に分けたコンパクトデジタルツインの構築に適したサイトを選定し、研究分担者の協力の下、各サイトでコンパクトデジタルツインの構築を進める。並行して、各サイトに既存のあらゆるデータ解像度のデジタルデータを収集し、解像度の垣根に依存しないデータの連携技術について検証を進める。コンパクトデジタルツインが構築された際に、整理されたデジタルデータを実装し、ミュージアムの管理者側にも有用なデジタルツインを完成させる。
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