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上演する地域:〈まちづくり型〉芸術祭と〈自己‐空間‐時間〉意識の変容

研究課題

研究課題/領域番号 23H00057
研究種目

基盤研究(A)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 中区分8:社会学およびその関連分野
研究機関國學院大學

研究代表者

吉見 俊哉  國學院大學, 観光まちづくり学部, 教授 (40201040)

研究分担者 太下 義之  東京藝術大学, 大学院国際芸術創造研究科, 講師 (00876196)
河 キョンジン  國學院大學, 観光まちづくり学部, 准教授 (10754442)
PAN Mengfei  國學院大學, 観光まちづくり学部, 助教 (40871231)
村田 麻里子  関西大学, 社会学部, 教授 (50411294)
毛利 嘉孝  東京藝術大学, 大学院国際芸術創造研究科, 教授 (70304821)
山口 誠  獨協大学, 外国語学部, 教授 (80351493)
光岡 寿郎  東京経済大学, コミュニケーション学部, 教授 (80580464)
暮沢 剛巳  東京工科大学, デザイン学部, 教授 (80591007)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2028-03-31
研究課題ステータス 交付 (2025年度)
配分額 *注記
41,210千円 (直接経費: 31,700千円、間接経費: 9,510千円)
2025年度: 8,450千円 (直接経費: 6,500千円、間接経費: 1,950千円)
2024年度: 7,930千円 (直接経費: 6,100千円、間接経費: 1,830千円)
2023年度: 8,580千円 (直接経費: 6,600千円、間接経費: 1,980千円)
キーワード芸術祭 / まちづくり / アート / 地域 / 文化 / 人口減少 / 復興 / 地方創生
研究開始時の研究の概要

本研究は、日本各地で活発化する芸術祭に照準し、住民、自治体、地元企業、アーティスト、プロデューサー、来訪者、ジャーナリスト等の社会的諸行為主体が継続的な相互作用のなかで〈自己‐空間‐時間〉意識をいかに変容させるかを明らかにするものである。21世紀の日本社会は、〈東京志向〉の社会から〈地方志向〉の社会に転換しつつある。そこで本研究は、この変化を象徴する地方芸術祭と地域のまちづくりの関係に照準し、アーティストが加わることで、住民、行政、企業、来訪者等の関係性がどう変化していくのかを、諸行為主体の〈シナリオ〉や地域の〈舞台装置〉に注目しながら調査分析していく。

研究実績の概要

人口減少社会の中で芸術祭とまちづくりの関係を明らかにすることを目指す本研究では、初年度秋に「奥能登芸術祭」が開かれていた能登半島を視察した。ところがその後、その能登半島が甚大な震災被害に見舞われたため、継続的に能登半島の人々を対話を重ねると同時に震災からの復興過程を視野に入れて再視察を行うことが必要との判断に達し、初年度の一部予算を繰り越し、上記の対話やオンラインフォーラムを開催しつつ奥能登の珠洲市と七尾市を中心とする再視察を第2年度に実施した。また、2000年代の中越地震の被災地であり、その後、「大地の芸術祭」が継続的に開かれてまちづくりで重要な役割を果たしていくことになった越後妻有地方についても、第2年度に視察を行った。これらはいずれも北陸・東北地方だが、九州地方でも芸術祭とまちづくりの幅広い関係を調査する意味で、大分県の別府市・臼杵市・佐伯市の視察も行い、上記のそれぞれについて芸術祭主催者やまちづくりの担い手たちとの対話、さらには公開のオンラインフォーラムでの議論を重ねていった。
これらの作業と並行して、共同研究体制が整う第1年度後半から、定期的なオンラインでの話し合いと、研究成果を研究の進捗と並行して対外的に公開していく試みとして、「リレーションズ+芸術祭・まちづくり連携プロジェクトフォーラム」というオンラインサイトにおいて継続的に公開での研究フォーラムを開催し続けた。このフォーラムの成果はその都度文字化してまとめられ、すでにオンライン上に公開されている。(https://relations-tokyo.com/2025/04/21/contemporaryviewing_ch9-pt1/〉

現在までの達成度
現在までの達成度

1: 当初の計画以上に進展している

理由

本研究が能登半島を最初の視察地としたのは、もちろん震災発生を予期していたからではない。しかし、実際には視察直後に震災が起こり、私たちは震災復興とまちづくり、そして芸術祭の関係を明らかにすることが、本研究にとってきわめて根本的な課題であると気づくことになり、この問題を追究してきた。そうした中で、奥能登の現地の人々が提唱している「発酵的復興」の概念は、これまでの多くの災害からの復興でなされてきた「外科手術的」復興とは異なり、時間をかけてアーティストやプロデューサーが重要な役割を果たしていくことになる復興の概念である。越後妻有や奥能登、大分で実践されている地域の復興や再生とアートの結びつきは、単なる一時的なイベントとしてのアートや芸術祭ではなく、長く復興、まちづくり、地方創生に結びついていく全国的な展開の可能性を内包するビジョンを提起している。
また、本研究が主要な研究遂行の方法として実施してきている、毎回ゲストを招いたオンラインフォーラムの継続的開催と共同での現地視察は、それぞれ異なる分野の第一線の専門研究者である本プロジェクトの研究メンバーの間、また彼らとそれぞれの地域での芸術祭のオーガナイザーや地域住民との間で、当初に考えていた以上に深く本質的な議論を重ねる機会となっている。その成果の一部はすでにネット上に公開されており、今後の研究深化のための基盤としていくことができる。(https://relations-tokyo.com/2025/04/21/contemporaryviewing_ch9-pt1/)

今後の研究の推進方策

研究代表者及び分担者のできるだけ多くのメンバーでの共同の地方芸術祭の視察と現地の人々とのディスカッションが大きな成果を生むことが明らかになったので、今後とも継続する。具体的には、奥能登、越後妻有、大分などの動きについて継続的に注目していく一方で、瀬戸内海で開催されてきた瀬戸内国際芸術祭や四国地方でのアートとまちづくりの結びつき、あるいは青森県をはじめとする東北地方でのアートとまちづくりの結びつきにも注目していく。
また、「リレーションズ+芸術祭・まちづくり連携プロジェクトフォーラム」のサイトを用いたオンラインでの公開フォーラムの開催も、本研究の成果の対外的広報という意味を越えて価値あるものであることがすでに明らかになっているので、今後とも継続していくつもりである。特に、このフォーラムの中では、個々の芸術祭やまちづくりについての具体的な検討にとどまらず、それらが全体として現代日本や現代世界の中でどのような意味を持っているのかを、社会学からアートヒストリーや観光学までを含め、幅広い視座かれ総合的に検討していくつもりである。
されに、これらの共同視察とオンライン・フォーラムに加え、次年度以降は、成果のまとめ方についての議論を進め、研究成果とどのようにして社会に還元していくかについての議論を始める。最終的には、本研究は成果を書籍として出版するつもりである。また、そうしたプロセスでは、本研究が調査を進めてきた主な芸術祭である越後妻有と奥能登と瀬戸内のすべての芸術祭をリードしてきた北川フラム氏へのロング・インタビューを含めた長い歴史的視座からの関係者へのヒアリングが必要になってくるであろうと考えている。

報告書

(2件)
  • 2023 審査結果の所見   実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2024

すべて 学会発表 (5件)

  • [学会発表] 能登半島地震と芸術祭の未来2024

    • 著者名/発表者名
      吉見俊哉、毛利嘉孝他
    • 学会等名
      Relations (https://relations-tokyo.com/2024/02/19/art-fes_urban-develop_research-collab-project_start/)
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] 巨大都市東京でボトムアップ型の芸術祭はいかに可能か──東京ビエンナーレの挑戦2024

    • 著者名/発表者名
      吉見俊哉、毛利嘉孝他
    • 学会等名
      Relations(https://relations-tokyo.com/2024/07/29/thetokyobiennaleschallenge_ch3-pt1/)
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] AOMORI GOKANアートフェス2024の挑戦──地方の美術館・アートセンターが考える芸術祭のオルタナティヴなかたち2024

    • 著者名/発表者名
      村田麻里子他
    • 学会等名
      Relations(https://relations-tokyo.com/2024/09/06/aomorigokanartfes_ch4-pt1/)
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] オリンピックをあと何回、私たちは見ることができるのか──パリ五輪・文化プログラムへの挑戦2024

    • 著者名/発表者名
      太下義之他
    • 学会等名
      Relations(https://relations-tokyo.com/2024/10/07/parisolympicsculturalprogram_ch5-pt1/)
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] 「アート×食文化」で大分の歴史と文化、そして新しい地域経済を考える:OITA CULTURAL EXPO! ‘24の試み2024

    • 著者名/発表者名
      毛利嘉孝他
    • 学会等名
      Relations(https://relations-tokyo.com/2024/11/18/oitaculturalexpoandfoodculture_ch6-pt1/)
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2025-12-26  

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