研究課題/領域番号 |
23H00166
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分20:機械力学、ロボティクスおよびその関連分野
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
横井 浩史 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 教授 (90271634)
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研究分担者 |
萩原 祐介 電気通信大学, 脳・医工学研究センター, 客員准教授 (00607103)
東郷 俊太 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 准教授 (30751523)
山野井 佑介 東京理科大学, 工学部電気工学科, 助教 (40870184)
姜 銀来 電気通信大学, 脳・医工学研究センター, 准教授 (70508340)
加藤 龍 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 准教授 (70516905)
Matuttis H.G. 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 教授 (80361822)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
46,410千円 (直接経費: 35,700千円、間接経費: 10,710千円)
2024年度: 8,710千円 (直接経費: 6,700千円、間接経費: 2,010千円)
2023年度: 8,710千円 (直接経費: 6,700千円、間接経費: 2,010千円)
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キーワード | サイボーグ・プラットフォーム / 機械学習 / 持続性適応制御 / 義手 / 義手ソケット |
研究開始時の研究の概要 |
上肢欠損者の運動と感覚の機能代替を行う義手,人工手指・人工腕の部品群(サイボーグ・プラットフォーム)の構築を目的として,学習適応機能を持つ制御システム,生活防水が考慮された機構システム,それらを適用する医療・リハビリテーション体制を構築し,小児から成人まで,手指欠損から肩離断までのすべての症例に対応するコア技術とそれらの適用体制を用意する. 本研究の学問的意義は,この成果をさらに広範な利用者に拡張するために,「手指の残存機能を有効活用しながら機能拡張する方法と限界」,「人と機械の融合による人の手指の新機能開発」および「成長と発達を支えるための人工物の構成方法」を明らかにすることに集約される.
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研究実績の概要 |
本研究提案は,医療と工学の連携に基づき義肢装具の開発と適用を最適化する方法を明らかにすることを目的とし,学習適応機能を持つ制御システム,生活防水が考慮された機構システム,それらを適用する医療・リハビリテーション体制を構築し,小児から成人まで,手指欠損から肩離断までのすべての症例に対応するコア技術とそれらの適用体制を用意することを目標としている. この目標達成のための具体的な研究実施項目は,1.医工連携チームとサイボーグプラットフォームの構築,2.持続的適応学習法理論の構築,3.自動装着型ソケットの開発である. このうち,R5年度は,1について,幼児・小児の上肢欠損の補綴のための義手の適用順序の決定を行い,筋電義手へのスムーズな移行を目指す装飾義手を開発した.この装飾義手は,MP関節を他動的に動かすことができるため,自身の反対側の手で物品の形状に合わせて義指を曲げることにより,物をしっかり把持することができ,縄跳びを行うこともできる.義手の性能評価は,関節トルク試験,ソケットの引き抜き試験,縄跳びの柄の引き抜き試験によって行い,幼児から小児の形成不全児4名に適用して操作性と使いやすさの評価を行った.また,2においては,生体信号の時間的変遷に自動的に追従する適応学習理論の構築を行い,適応学習が搭載された義手のコントローラを開発し,成人多自由度筋電義手に実装した.さらに,3については,自動装着型ソケットの試作機を完成させ,健常者で装着評価を行い,周径の異なる男女に装着しても装着時のずれや挟み込みがなく,ノイズレスな筋電信号を取得でき,筋電義手を操作できることを確認した.今後,切断被験者に適用し,性能評価を行う.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
R5年度当初に掲げた到達目標を達成したこと,締付ソケットについては展示会などの体験を通して健常者において有用性を確認でき,装着の簡便さについて良い評価を得られていることから,当初の計画以上に進展している.
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今後の研究の推進方策 |
令和6年度以降は,医工連携チームとの連携を深め,装飾義手のさらなる改良と持続性適応学習法の理論を用いた筋電信号による義手の制御課題において,その性能評価を行い,筋電義手の設計の改良へフィードバックを行うことを目指す.また,締付ソケットの切断被験者への装着を行い,その性能評価を進める.
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