研究課題/領域番号 |
23H00179
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分21:電気電子工学およびその関連分野
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研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
伊東 淳一 長岡技術科学大学, 工学研究科, 教授 (90377218)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
46,410千円 (直接経費: 35,700千円、間接経費: 10,710千円)
2024年度: 9,490千円 (直接経費: 7,300千円、間接経費: 2,190千円)
2023年度: 8,450千円 (直接経費: 6,500千円、間接経費: 1,950千円)
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キーワード | 機電一体 / スイッチドリラクタンスモータ / 超高パワー密度 / 5相 / インバータ |
研究開始時の研究の概要 |
機電一体型システムは,既存の技術延長ではパワー密度と低コスト化に限界が来ている。申請者はこれまでの研究でスイッチドリラクタンスモータ(SRM)を5相にすることで従来を凌駕する性能が得られることを見いだしてる。本研究の目的は,超高パワー密度を実現する5相SRMによる機電一体システムを創出することにある。本研究の独自性は「機電一体システムならでは」の5相SRMを対象に,インバータ,モータ,制御,冷却・実装の4方向からスパイラルアップしながら同時に開発することで,所望のシステムを創出することにある。この結果,従来のモータとインバータを単に一体化しただけでは得られない極限の性能を実現する。
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研究実績の概要 |
SRMは各相のステータ巻線を,適切なタイミングで励磁および消磁することで,連続的な回転を得る。しかし,励磁相切り替えに伴うラジアル力の急峻な変化によってステータ振動が生じ,大きな騒音,振動が発生する。この振動,騒音を低減する制御手法として,ラジアル力リプルを低減する直流,基本波,二次,三次調波を重畳した指令電流波形を適用する方法がある。この手法を用いた場合,パルス電流駆動と比べ高いdi/dtが要求される。さらに高速域では速度起電力が増加するため,電源電圧以上の指令電圧が要求される。これを満たすために昇圧回路を追加すると,昇圧インダクタを必要とし,駆動装置が大型化する懸念がある。 本研究は。今年度,ラジアル力リプルを低減可能な電流波形で駆動できてキャパシタ電圧を任意に制御可能,かつ力行と回生運転の両方が可能な昇圧インダクタレスの駆動回路を提案する。提案回路は,1相につきキャパシタを用いた昇圧機構と非対称Hブリッジ回路から構成される。提案回路では,回生される磁気エネルギーを,電源に並列に接続したキャパシタ電圧に充電し,昇圧する。ここでは,それに伴う昇圧キャパシタの電圧制御手法とキャパシタの設計手法を示し,本提案回路の有効性をシミュレーションにより確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
1年目はシミュレーションによる理論検討を中心に行う予定であったが,ミニモデルとはいえ,実機による動作確認まですすめることができた。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は前年度考案した昇圧機能を揺する5相SRM用のインバータの実機検証を行う。実機検証では,効率特性やNT線図における出力可能なトルク範囲,トルク応答などの特性を明らかにする。さらに昇圧機能を使って,5相SRMを効果的に性能を引き出す制御について開発を行う。 また,機電一体化に向けてモータ損失を含む評価を行い,熱解析結果と比較し,妥当性を検証する。また,機電一体を前提としてモータの設計を行い,電磁界解析などにより妥当性を評価する。設計は一般化するために電磁界解析だけでなく,パーミアンスモデルを使った簡易設計法を導入し,遺伝的アルゴリズム(GA)などのを導入して設計を最適化をすすめる。
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