研究課題
基盤研究(A)
超高真空中で極低温での極限状態での計測技術を発展させ、電気伝導度とトンネルスペクトルの計測に加えて、トンネル電流のショットノイズを同時測定する技術を開発する。これによって、我々が発見した原子層超伝導に特有な「ボーズ金属」状態を直接検出する。この状態は、超伝導状態のようにクーパー対が形成されているが、その波動関数がマクロなスケールでコヒーレントな状態になっていないためにゼロ抵抗状態にならない状態であり、2次元超伝導の揺らぎの効果を直接示す現象である。常伝導金属のようなフェルミ統計ではなくボーズ統計にしたがう金属相であり、極めて興味深く、ナノスケールサイズの物体の物性研究のフロンティアを広げる。