研究課題/領域番号 |
23H00433
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分56:生体機能および感覚に関する外科学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
新妻 邦泰 東北大学, 医工学研究科, 教授 (10643330)
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研究分担者 |
Rashad Sherif 東北大学, 医工学研究科, 准教授 (00824088)
菅野 新一郎 東北大学, 加齢医学研究所, 講師 (10400417)
森戸 大介 昭和大学, 医学部, 講師 (20514251)
豊原 敬文 東北大学, 大学病院, 准教授 (60594182)
阿部 高明 東北大学, 医工学研究科, 教授 (80292209)
坂田 洋之 東北大学, 医学系研究科, 非常勤講師 (80722305)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
47,190千円 (直接経費: 36,300千円、間接経費: 10,890千円)
2024年度: 15,600千円 (直接経費: 12,000千円、間接経費: 3,600千円)
2023年度: 17,030千円 (直接経費: 13,100千円、間接経費: 3,930千円)
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キーワード | もやもや病 / 血管内皮 / 血管平滑筋 / RNF213 / iPS細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
もやもや病は両側内頚動脈終末部が進行性に狭窄・閉塞しする原因不明の疾患であり、病態解明と新規治療開発が求められている。もやもや病の感受性遺伝子であるRNF213が同定されたが、その変異単独でもやもや病は発症せず、それに加えて何らかの二次的因子が加わり発症するtwo hit theoryが提唱されている。本研究の目的は、患者由来iPS細胞を駆使して内皮・平滑筋の共培養を行い、内皮と中膜平滑筋の相互作用という切り口から、もやもや病の病因・病態を解明することである。本研究が達成された暁には、新たな治療法開発から患者のQOL向上や医療費削減がもたらされる可能性があり、社会的波及効果も大きい。
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研究実績の概要 |
もやもや病は両側内頚動脈終末部が進行性に狭窄・閉塞する原因不明の疾患であり、病態解明と新規治療開発が求められている。もやもや病の感受性遺伝子であるRNF213が同定されたが、その変異単独でもやもや病は発症せず、それに加えて何らかの二次的因子が加わり発症するtwo hit theoryが提唱されているが、未だ決定的な知見はない。最近、我々は内皮でRNF213をknockdownすると、平滑筋の細胞増殖あるいは細胞骨格に関連した分子シグナリングが大きく変化することを示し、過去に着目されてこなかった内皮-平滑筋の相互作用がもやもや病の病態解明の鍵になる可能性が示唆された。 本研究の目的は、患者由来iPS細胞を駆使して内皮・平滑筋の共培養を行い、内皮と中膜平滑筋の相互作用という切り口から、もやもや病の病因・病態を解明することである。 2023年度は以下の8つの要素研究を行った。 ①患者由来iPS細胞の樹立:野生型のRNF213遺伝子を有するもやもや病患者由来のiPS細胞を樹立した。 ②iPS細胞からの血管内皮細胞、平滑筋細胞分化:安定した分化手法を確立した。 ③内皮細胞-平滑筋細胞共培養:内皮細胞と平滑筋細胞を共培養することで、単培養では認めない相互作用が生じることが判明した。 ④ミトコンドリア機能解析:もやもや病由来のiPS細胞では健常人と比較してミトコンドリア機能に変化を認めた。 ⑤次世代シークエンス解析:もやもや病由来のiPS細胞ではシグナリングに変化を認めたが、詳細は継続して解析する必要がある。 ⑥タンパク間相互作用解析:RNF213タンパクと相互作用するタンパク質を検証中である。 ⑦RNF213の機能に関する解析:検証を継続しているが、決定的な知見は得られていない。 ⑧臨床応用につながるバイオマーカー探索:バイオマーカー候補が得られているが、引き続きの検証が必要である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定されていた研究計画を順当に行い、一定の結果が得られている。今年度の研究項目は次年度以降も継続して行う課題であり、引き続き研究を継続する。
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今後の研究の推進方策 |
予定通りに計画が進捗しているため、当初の計画通り検証を行う。
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