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致死性病原体の潜伏を可能にする野生動物の分子免疫機構

研究課題

研究課題/領域番号 23H00447
研究種目

基盤研究(A)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 中区分58:社会医学、看護学およびその関連分野
研究機関岐阜大学

研究代表者

高島 康弘  岐阜大学, 応用生物科学部, 教授 (20333552)

研究分担者 山本 雅裕  大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (00444521)
正谷 達謄  岐阜大学, 応用生物科学部, 准教授 (70614072)
宮脇 慎吾  岐阜大学, 応用生物科学部, 准教授 (70756759)
中川 敬介  岐阜大学, 応用生物科学部, 准教授 (90853250)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2028-03-31
研究課題ステータス 交付 (2025年度)
配分額 *注記
46,670千円 (直接経費: 35,900千円、間接経費: 10,770千円)
2025年度: 8,190千円 (直接経費: 6,300千円、間接経費: 1,890千円)
2024年度: 9,100千円 (直接経費: 7,000千円、間接経費: 2,100千円)
2023年度: 12,090千円 (直接経費: 9,300千円、間接経費: 2,790千円)
キーワード野生動物 / 人獣共通感染症 / 免疫 / 組換え動物 / コウモリ / 宿主域 / 感染感受性
研究開始時の研究の概要

人に致死性の疾病を起こす病原体の多くは、野生動物に無症状のまま潜伏して環境中に温
存されている。人の体内では急激に増殖して致死性疾患を起こす病原体であっても、特定
の野生動物の体内では発症に至るまでは増殖しない。本研究では多くの強病原性ウイルスのリザーバーとして知られるコウモリの免疫機構の特異性、および同種内で致死性病原体を運搬し得る個体とそうでない個体が混在する野生ハツカネズミの免疫関連分子の個体差に着目し、人の免疫関連分子とは具体的にどこが異なる分子をもつ動物が致死性病原体のリザーバーとなり得るのか解明する。

研究実績の概要

初期免疫系に関連する分子であるSTINGは、あらゆる哺乳類に保存されている特定のアミノ酸残基がコウモリ類でのみ異なっている。このような変異が感染症感受性にどのような影響を与えるのか明らかにするため、コウモリ型STING分子を保有する組換えマウスを作成した。得られたマウスは通常の環境で易感染性を示すことはなかった。培養細胞レベルではコウモリ型STINGの機能は他の哺乳類のSTINGより弱いことが既に報告されているが、個体レベルでは通常の感染に耐えるだけの機能を発揮していることが示唆される。これまでに複数の病原体を用いて感染実験を行ったが、いずれの病原体に対しても野生型に匹敵する感染耐性を示している。コウモリ型STINGの機能は、感染時に過度の炎症を誘発しない程度に弱いが、免疫不全状態となって易感染性を示すほどには弱くないという、絶妙の機能を示している可能性が示された。そのほか、寄生虫感染症を中心にいくつかの病原体について、宿主の種類ごとにあるいは個体ごとに症状が異なる現象に関与する分子が見つかっている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

予定していた組換えマウスの作製と、そのウイルスあるいは原虫感受性の評価がおおむね完了している。

今後の研究の推進方策

コウモリ型STINGマウスの作製や、野生齧歯類の免疫系評価がおおむね順調に進んでいる。得られた組換えマウス、細胞等を用いて様々な病原体の感受性を評価するとともに、複数の免疫関連遺伝子をコウモリ型に変えた「2重コウモリ化」「3重コウモリ化」マウスの設計と作製を開始し、樹立できた系統から評価を開始していく。

報告書

(2件)
  • 2023 審査結果の所見   実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 条虫Mesocestoides vogaeテトラチリジウムの宿主血清HDLによる無性生殖の開始2023

    • 著者名/発表者名
      榊原秀雄、齋藤大蔵、林慶、高島康弘
    • 学会等名
      第93回日本寄生虫学会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2025-06-20  

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