研究課題/領域番号 |
23H00474
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分60:情報科学、情報工学およびその関連分野
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
村田 英一 山口大学, 大学院創成科学研究科, 教授 (60252475)
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研究分担者 |
岡本 英二 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (10358963)
井田 悠太 山口大学, 大学院創成科学研究科, 准教授 (20711229)
丸田 一輝 東京理科大学, 工学部電気工学科, 准教授 (30801170)
岡田 啓 名古屋大学, 工学研究科, 准教授 (50324463)
實松 豊 九州大学, システム情報科学研究院, 准教授 (60336063)
西村 寿彦 北海道大学, 情報科学研究院, 教授 (70301934)
牟田 修 九州大学, システム情報科学研究院, 教授 (80336065)
田野 哲 岡山大学, 環境生命自然科学学域, 教授 (80378835)
眞田 幸俊 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 教授 (90293042)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
48,360千円 (直接経費: 37,200千円、間接経費: 11,160千円)
2024年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 28,990千円 (直接経費: 22,300千円、間接経費: 6,690千円)
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キーワード | 無線通信 / MIMO / 端末連携 / 端末協調 / 端末間同期 / 送信電力削減 / 端末共同 / デバイス連携 / デバイス協調 / 周波数利用効率 / エネルギー効率 |
研究開始時の研究の概要 |
無線通信システムでは限られた周波数を有効利用できる新たな技術が強く望まれている.この新技術の有力候補が,近傍端末が高速無線通信を介して互いに協調することにより疑似的な大規模 MIMOを形成し空間多重伝送を実現する端末協調である.最新の携帯端末では高周波数帯での通信機能が実装されており,これを端末間通信に活かせば端末協調が実現できる可能性が高い.本研究では,周辺に遍在する無線端末と基地局アンテナを高度に協調させることによって,複数アンテナを自在に活用した周波数利用効率とエネルギー効率の高い新たな無線システムの創出を目指す.
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研究実績の概要 |
無線通信システムでは限られた周波数を有効利用できる新たな技術が強く望まれている.この新技術の有力候補が,近傍端末が高速無線通信を介して互いに協調することにより疑似的な大規模MIMOを形成し空間多重伝送を実現する端末協調である.最新の携帯端末では高周波数帯での通信機能が実装されており,これを端末間通信に活かせば端末協調が実現できる可能性が高い.端末協調では個々の端末の位置や電波伝搬を考慮して周辺基地局のアンテナ群と端末協調グループを構成する必要がある.また,近傍の無線端末を関与させるため端末間通信も含めた消費エネルギー削減も重要な課題となる.本研究では,周辺に遍在する無線端末と基地局アンテナを高度に協調させることによって,複数アンテナを自在に活用した周波数利用効率とエネルギー効率の高い新たな無線システムの創出を目指している. このような端末連携システムの構築に向けて,本研究では,(1) 分散端末同期技術,(2) 高周波数帯協調通信技術,(3) 端末協調グループ構成技術,の確立に取り組んでいる.また,その成果の確認には,基地局分散アンテナと端末協調グループ間の伝搬特性の検証,端末グループ内の高周波数帯近距離協調通信の伝送特性の検証が必要となる.今年度はこれら3技術の特性評価と検証に必要とされる基地局分散アンテナと端末協調グループ間の伝搬特性,端末グループ内の高周波数帯近距離協調通信の伝送特性の把握に向けて実験装置系の構築を行った.実験装置としては12x12 MIMO伝送が可能な装置であり,基本的な動作確認を終えている.今後,この装置によって得られた知見を積極的に各技術の研究過程にフィードバックする. その他,各技術グループでは積極的に研究成果の発表を行い,論文雑誌2件,学会発表27件の成果を得ている.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は高周波数帯での端末連携通信システムの実装,高周波数帯での通信特性の把握,グループ構成技術,などの研究を行い,論文雑誌2件,学会発表27件の成果を得た.特に,12x12MIMO伝送が可能な実験装置を整備したことは大きな進展である.今後,エネルギー効率の明確化に向けた研究を推進するために.無線免許取得後に測定した伝搬データや実測特性などを共有し,(1) 分散端末同期技術,(2) 高周波数帯協調通信技術,(3) 端末協調グループ構成技術,の各技術の研究を推進する.得られた成果は取りまとめて適宜論文誌や国際会議,研究会などでの発表を行う.
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今後の研究の推進方策 |
今後は同期技術の確立,高周波数帯での端末連携通信システムの柔軟性向上,高周波数帯での通信特性の詳細な把握,グループ構成技術の具体化,などを行い,エネルギー効率の明確化に向けた研究を推進する.さらに,無線免許取得後に測定した伝搬データや実測特性などを共有することによって,(1) 分散端末同期技術,(2) 高周波数帯協調通信技術,(3) 端末協調グループ構成技術,の各技術の研究を推進する.特に,実環境において取得したデータの共有を具体化することによって,各技術の真の課題と改善手法を明確化する.
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