研究開始時の研究の概要 |
本研究では, 世界最高水準の単結晶育成技術と, 最先端の光電子分光法と核磁気共鳴法を組み合わせ, 重い電子系化合物を用いた強相関トポロジカル物理の実験研究を推進する. 重い電子系化合物では, 電子の有効質量が通常より約100から1000倍も大きくなっており, スピンと軌道の自由度が絡み合った多極子自由度に加え, 近藤効果に起因するf電子の遍歴・局在の二重性の自由度も併せ持つ. これらの複合自由度は, 比較的弱い磁場や圧力, 元素置換によって制御可能であり, この特徴を利用して, 第一原理計算も組み合わせながら, 新たなトポロジカル量子相の探索と電子構造の解明を行う.
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