研究開始時の研究の概要 |
チタン酸ストロンチウム SrTiO3、タンタル酸カリウム KTaO3 は、量子常誘電を示すペロブスカイト型酸化物で、それぞれ、Sr, Ta の一部を、Ca/Ba, Nb 等でわずかに置換すると強誘電体に変化します。一方、両物質とも、希薄な電子ドーピングによって金属化し、特に SrTiO3 は、極低温において超伝導を示します。本研究では、SrTiO3, KTaO3 に対し元素置換によって、強誘電/金属 両性質を併せ持つ極性(強誘電)金属状態を生成させ、強誘電の導入による超伝導の増強、すなわち、SrTiO3 における超伝導転移温度 Tc の増大と、KTaO3バルク試料における超伝導発現を試みます。
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