研究課題
基盤研究(B)
人間や動物にとって、自らの経験の記憶は、日常生活を営む上で非常に重要である。海馬では、過去・現在・将来の情報がシータ波という神経オシレーションにあわせて圧縮されて符合化される「シータ・シーケンス」と呼ばれる現象が存在し、これが経験の記憶形成に重要であると考えられている。本研究では、海馬による情報圧縮のメカニズムを解明するため、海馬と、その主要な入出力経路である嗅内皮質に焦点をあて、これらの領域でどのように時系列情報が統合され、シータ波による情報圧縮を形成しているのかを解析する。本研究により、海馬による情報圧縮の神経回路メカニズムを明らかにし、時系列情報の記憶形成の神経基盤の解明につなげる。