研究課題
基盤研究(B)
生体内の終末糖化産物(AGEs)は、ライフステージに沿って極めて特徴的な動態を示す。特に、胎生期から思春期にかけてのライフステージにおけるAGEsが、精神疾患の発症と病態に与える影響は未解明である。本研究は、「ライフステージ早期におけるAGEs曝露が精神疾患リスクを高める」という仮説に基づき、AGEsの生涯軌跡である「糖化トラジェクトリー」の制御という視点から、AGEs蓄積モデルを活用した基礎科学研究と発達疫学研究の融合を通して、疾患により逸脱する糖化トラジェクトリーの分子機序を明らかにし、統合失調症の発症と病態進展に対する新たな予防・治療戦略を創出する。