研究課題/領域番号 |
23H04994
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研究種目 |
奨励研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
1140:地理学、文化人類学、民俗学およびその関連分野
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
番匠谷 省吾 広島大学, 附属福山中学校, 教諭
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
480千円 (直接経費: 480千円)
2023年度: 480千円 (直接経費: 480千円)
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キーワード | 地理教育 / 景観写真 / ドローン / 中・高・大連携 / 中高大連携 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,中学校,高等学校の地理の授業において,地理的技能を高め,地理的事象についてより主体的に考察し,深い理解を促すための「景観」に関する教材に焦点を当て,学習者と授業者の視点を融合させた効果的な「地理景観教材」の開発を行うことである。教材の開発を行う上で,授業者(教員),生徒(中学生・高校生)に加えて,その両方の立場を兼ね備えた大学生(学生・教育実習生)も対象に進めていく。これにより,「中学校・高等学校・大学」の連携を意識した教材開発が行えると考えている。
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研究成果の概要 |
「地理景観写真」として,5つの対象(カルデラ湖,三日月湖,畑作,工業地帯,風力発電施設)を撮影し,各対象4,5枚を中学生,高校生,大学生に見せて,もっとも分かりやすいと感じた写真を選択させた。 カルデラ湖,三日月湖,畑作では,ドローンを用いて撮影した上空から全体像が映るもの,工業地帯では工場が大きく映ったもの,風力発電では海岸線が映り立地が分かるものが最も選ばれた。校種別の選択率では極端に大きな差異はみられなかったが,畑作について中学生はトラクターを大きく映したものが多く選ばれ,高・大では上空から全体を映したものが多く選ばれた。このように,発達段階で選択に差が出るものもあることが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
地理の授業では,写真や動画を活用し,「景観」から地理的事象を読み解くことも多くある。生徒にとって興味関心を持つことができ,理解が深まる効果的な視覚教材は何か,どのように作成すればよいかという問題に対して,ドローンを用いた上空からの撮影を含めいくつかの視点から写真を撮影した。得られた写真を,中・高・大学生に選択してもらうことで,授業者だけではなく学習者の感覚を取り入れた効果的な「地理景観教材」の開発につながると考えた。ただ写真を撮影するだけでなく,1枚の景観写真を通して,「中・高・大」という3つの校種の視点を比較,検討するという点は,学術的・社会的に意義があると考えている。
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