研究課題/領域番号 |
23H05119
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研究種目 |
奨励研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
1200:教育工学関連
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研究機関 | 鹿児島工業高等専門学校 |
研究代表者 |
永田 亮一 鹿児島工業高等専門学校, 技術室, 技術専門職員
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
480千円 (直接経費: 480千円)
2023年度: 480千円 (直接経費: 480千円)
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キーワード | 防災 / 減災 / 火山灰 / 教材開発 / 降灰 / PBL |
研究開始時の研究の概要 |
桜島では,噴火に伴う噴出物の総量が10億立方メートルを超える大規模噴火が約100年周期で発生している.この噴出物は,気象条件により火口より離れた地域に飛来し,堆積する.この堆積物は,降雨等により土石流など人命に関わる2次的災害を引き起こす恐れがある.また,大規模噴火の際は,居住地域でも堆積厚が1mを超えるなど,想定を超える甚大な災害を引き起こす可能性もある.しかしながら,この危険性についてはあまり知られていない状況である. 以上の問題意識から,2次的災害を可視化できる教材を開発し,地域の防災リテラシーの向上を図る.
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研究成果の概要 |
火山の噴火により噴出した火山灰などの堆積物が,土石流などの災害を噴火後約1年に渡って繰り返し引き起こす恐れがあることを学習するために,災害発生の様子を可視化する教材の開発を実施した.降灰と降雨の模擬装置を開発し,その組み合わせにより土石流発生の状況を可視化したが,現象の確認に15分以上の時間を要する点と模擬装置の定量的な評価に課題が残った.今後,0.1[mm]程度の降灰堆積で車両の走行が不良となる様子などを可視化する教材の開発を実施し,火山災害の防災教育教材として開発する.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
火山の噴火による火砕流などの災害については,防災訓練が繰り返し実施されているため,高い防災リテラシーが維持されている.しかし,噴出物による2次災害が噴火後約1年に渡って繰り返し発生する恐れがあることは,あまり知られていない.このことから,2次的災害を可視化する教材の開発は,災害への対策や行動についての主体的な行動に繋がるため,地域社会の防災リテラシーの向上に大きな意義を持つ.このことは,日本が世界有数の火山国である点からも社会的意義が高い.
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