研究課題/領域番号 |
23H05173
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研究種目 |
奨励研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
2110:代数学、幾何学、解析学、応用数学およびその関連分野
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研究機関 | 啓明学院 |
研究代表者 |
宮寺 良平 啓明学院, 教諭
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
180千円 (直接経費: 180千円)
2023年度: 180千円 (直接経費: 180千円)
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キーワード | 組合せゲーム / 後手必勝位置 / Grundy数 / パス / 石取りゲーム / パス付き |
研究開始時の研究の概要 |
同じ大きさの立方体から構成されたチョコレートがあり、1箇所苦い部分がある。二人のプレイヤーが水平か垂直にカットして、苦い部分を含まない方を食べる。繰り返していき、最後に食べて、苦い部分だけを残したプレイヤーが勝者になる。このチョコレートゲームは石取りゲームの拡張になる。 私は3次元チョコレートゲームで、後手必勝状態になるための必要十分条件が底面の縦と横と高さの排他的論理和=0である形状を研究して論文として発表したが、3次元チョコレートでパスを一回許すと、4次元の問題になるので、自然な拡張として4次元以上のチョコレートゲームとして研究する。またチョコレート問題のパルチザン化も目標にしている。
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研究成果の概要 |
組合せゲームの一種であるチョコレートゲームの後手必勝ポジションが座標の排他的論理和0で特徴付けられる場合について幾つかの十分条件を見つけることができた。それらはタイ数学会のThai Journal of Mathematics(2023)に2編の論文として掲載され、Springer Lecture Note in Computer Scienceに1編の論文がacceptされた。またチョコレートゲームにおいてパスを許す問題ではGrundy数の公式を持つような3つ山のMaximum Nimを発見して、その研究がアメリカの数学雑誌 Integers Vol.23, 2023に掲載された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回研究したテーマは組合せゲーム論では極めて多く研究されているNim(石とりゲーム)の変種であるチョコレートゲームである。私の研究によって、伝統的なn山の石取りゲームの自然な一般化が作られたので、このことによってNimというものを一回り広い視野で見ることができたと考える。またパス付きのMaximum NimによってパスというものがNimに及ぼす影響について新しい知見が得られた。 これらの問題は初等的な数学の範囲で理解できるので、高校や中学の探求学習の課題として使うこともできる。数学教育の面から見ても、興味深い応用が可能である。
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