研究課題/領域番号 |
23H05199
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研究種目 |
奨励研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
2160:土木工学、建築学、航空宇宙工学、船舶海洋工学、社会システム工学、安全工学、防災工学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
水口 裕尊 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 講師
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
480千円 (直接経費: 480千円)
2023年度: 480千円 (直接経費: 480千円)
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キーワード | 個人ばく露測定 / ばく露モニター / 個人ばく露モニター |
研究開始時の研究の概要 |
大学等試験研究機関においては,少量多品種の化学物質が扱われており,自律的な化学物質管理を推し進めていくためには,実効的な化学物質ばく露管理手法とリスクアセスメント手法の開発が求められている. 本研究では,多品種の化学物質を検出できるPID式個人ばく露モニターと,個人サンプリング法による作業環境測定法に基づく,実行可能な化学物質管理手法の確立について検討を行う.
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研究成果の概要 |
本研究では、有害物を比較的多く使用する化学合成系研究室4研究室および化学物質の使用量の少ない生物科学1研究室を対象に、個人ばく露測定およびPID式個人ばく露モニターによる曝露状況のモニタリングを行った。個人ばく露測定結果について、作業記録より使用時間における時間加重平均値を算出した結果、有害物の種類により、管理濃度を超えてばく露している可能性が示唆された。また、PID式個人ばく露測定の結果と作業記録により、洗浄作業時や廃液処理時等、どの研究室においてもばく露リスクが高いと考えられる作業を特定できることが示唆された。RA Webアプリについては、大枠の開発が終了し、今後、リスク評価の調整を行う。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、化学物質の使用量の多い有機合成系研究室のみならず、使用量の少ない生物科学系研究室においても有害物にばく露する機会があることが確認できた。また、ばく露濃度が低いことも確認できたため、作業記録、使用量とともに確認していくことで、疾病リスクの少ない使用量、使用方法を特定できる可能性が示唆された。 さらに、化学物質の使用時間に基づく時間加重平均は、使用時のばく露状況を把握できるとともに、個人ばく露モニターの結果と併せて、正確にばく露状況を把握できると考えられた。しかしながら、今回使用したPID個人ばく露モニターでは検出できない物質が存在するため、より広範囲に測定可能な装置の開発が望まれる。
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